今年の栽培を振り返って、その1

夕日を受けて、東側の雲が明るい。
夕日を受けて、東側の雲が明るい。

秋ですね、急激に最低気温が一桁になりました・・・・

例年なら、10月、下旬の気温です

朝と日中の温度差は約20度・・・・

何だが、体の調節機能が、悲鳴を上げてます・・・・・

 

摘芯の様子
摘芯の様子

摘芯の様子

 

普通、摘芯は、9月頭に、先端の新芽だけを、手でちびっと、ちぎります

しかし、実際は、9月頭は、まだ、玉伸びが必要です

追肥もすれば灌水もしながら、肥料を減らし、肥料バランスを変えたり、

葉面散布を繰り返し、生殖成長に方向を変えます

すぐには、水も肥料も切りません

 

いきなり、先端を取っても、脇芽更新と同じで、すぐに元に戻ります

残った肥料も、まだ効いてくるので、脇芽ばかり出てきます

結局、もう一度、取らないと、頭がわさわさと伸びます

 

なので、僕は、摘心を遅らし、生殖成長に十分に切り替わったあたりで

伸びた先端を、ハサミでばっさりと落とします、ついでに脇芽も取ります

これだと、切る部分も長いので、神経を使いません、もう、ばっさばっさ、切ります

日が当たるからか、切り口から、軟腐が出たこともありません

良いのか、悪いのか?分かりませんが、今の所、こうしています

これだと、台車も要りませんしね

 

今年は徹底的に調子の狂った桃太郎・・・・

未だ、正確な原因は、つかめていません

レイカが何とか、稼いでくれてますけど

上段も、いまいちです

途中まで、栄養成長で、現在は、窒素欠乏?

硝酸不足のアンモニア過剰? 残念ながら読み切れていません。

桃太郎、摘芯後
桃太郎、摘芯後

花はつくけど、動きを止めてしまう

こういう花が7段目に一斉に出た

同時期のレイカには、出ていないが、レイカにしては、花落ちが多かった

急激に天候が良くなり、気温が上昇したあたりでもあるから

水不足か、高温障害か?同時にアンモニアの障害か? それにしても極端に出た

土壌のアンモニアの樹に与える影響と、体内アンモニア濃度への影響

そんな事が気になったが、そういうことを解説した、本が無くて

そこらあたりは、今後の課題です

 

僕は、土木工学は大学で学んでいますし、就職してから17年勉強し続けましたが

農業については、この6年トマトについて、局所的な事は学んでますけど

今年、意識したのは、植物の体系的な事を良く知らないと言うこと・・・・

もっと、基本から勉強しないといけないなあ~

そう思って、今季のオフシーズンの課題にする予定です

 

着果後、成長を止めた花、なぜ?
着果後、成長を止めた花、なぜ?

今年の栽培を振り返って・・・・

ある、人が、もっとデータに基づいた栽培をしなさいと言いました

 

今、僕が数値のデータを持っているのは

6年間に渡る、土壌成分の分析値のデータ

堆肥を分析したデータ

そのくらいです

それ以外は、栽培の記録、メモ、などのノートだけです

 

使用している資材の種類は、土壌改良材も含めて30種類以上

それぞれの、成分、機能、使用方法は、記憶しています

 

ある人が言いました、資材が効くのか効かないのか

自分のハウスで、試験しろと・・・・

 

出来ますか?

 

30種類以上の組み合わせ、効果

農業試験場だって、1つの資材、1つの栽培法の検証に何年も使ってる

それでいて、決定的な話は聞かない

彼らは、栽培の結果を出すように栽培してる

 

農家は違う、失敗しないためにも、常に修正をかけてしまう

資材の性能を最大に引き出す事は、しない・・・・

 

失敗するまで、使い続けないと、結果はよく分からない

 

僕が、土壌のアンモニアに敏感なのも

この3年、失敗・・・・何をやっても、このアンモニアに引っ張られた

だから、分かっただけです、失敗と言えるまで、引っ張られたからです

 

農家が試験場のまねなんて、やれません

 

桃太郎の様子、2
桃太郎の様子、2

では、どうするのか

 

もう、情報収集です

資材、天候、その他、常に変動域の広い状態で栽培してるから

6年やったって、1度として同じにならない

それでも、傾向を把握し、効果の感じられない資材は、却下しています

どうやって?

 

もう、5感、そして、他の農家の見学、情報を聞く

そして、推察、推理、そのための、日記、帳簿付けです

 

データは数値だけでは無く、これらの、文章情報が多いです

 

捨てた実から生えてきたトマト、トマトは本来、強い植物です
捨てた実から生えてきたトマト、トマトは本来、強い植物です

農家は、栽培で、生活しています

少しだけ、分けて試験しても、はっきり違いを見極めるほど、差がつきません

たとえば、カルシウム資材についても、土壌でカルシウムが欠乏を出すように

土壌のカルシウムを取り除き、資材を追加しないと欠乏が出るようにして

使用してみないと、効果は分かりません

あるいは、樹の成分を分析し、資材を使用してから

24時間以内にどのくらい増えたかとか、調べないと、結論づけません

それが農家に出来ますか?

 

それは、メーカの仕事です

 

農家はまったく手が出ません

それでも、少しは分けて、おおよその動きは見ます

 

僕の栽培面積はたった25アール、5000本のトマト

あと、来年から、接ぎ木苗を1万5千本生産出来る施設を作り

苗の生産にも乗り出します

これだけで、家族を養って行かねばなりません

 

僕もハウス群を、4ブロック、2種類の品種を栽培してます

同じ管理をしていても

4ブロックが同じ動きをすることはありません

この違いから、推論を立てますが、

個々の資材より

植物の動きを、推察することに、重きがあります

推論のために、植物の働き、資材の効果をよく勉強し

土壌の状態、植物の状態の推論を立てて、

資材の効果をおおよそ判断します

そこで、1作終われば、結果として、使用量はもっと増やした方が良いとか

もっと、減らした方が良かったとか、組み合わせが違ったとか

出た、結果に対し、おおよその結論を出し、次作に反映します

 

 

ところで

ここで、ちゃんと、数値化した、土壌のデータ

これが、正確に使えるのか?

今年の、栽培の結果からの推論は 、

土壌データは単年度では当てにならない、たとえどんなに正確でも・・・・

何故か?

僕の、今年の分析値は、年末、3月ともに、たとえば窒素は2Kgの硝酸値

アンモニアは、1Kg出るか出ないか、簡易分析のアンモニアは、精度が低いですから

そんなもんです

 

なのに、6月に、簡易の簡易分析、みどり君で、表面5㎝の土の硝酸値を計ったら

10Kgとか25Kgとか、硝酸値が出ました、

灌水パイプの直下、もっと深いところは

いくつも計ってませんが、ずっと低く、2kgとかでした

 

確かに、3段から6段で、樹が太くなり、玉が伸びませんでしたし

灰色カビが多発し、葉も大きくデローンと伸びました

そのとき、追肥は、標準の半分以下です

 

その後も、そんな小康状態が続き

やっと、数値が出なくなって、欠乏になったのは、8月後半・・・・

追肥は、樹を見ながら、注意して、追肥を行い、過剰状態は避けられましたけど

追肥と、樹の必要量から、逆算すると、硝酸で15Kg程度は不足してるので

それ以上が、土壌から出てきたことになります

 

これが、もう、最後に堆肥を投入してから4年!

毎年、追肥と逆算すると、4年で80~100Kg程度の窒素が

湧いて出てきたことになります

 

リン酸と、カルシウムは、投入後2年でマックスの状態

堆肥由来と思われる成分量として

約150Kgと約300Kgが分析で出てきました

なのに、硝酸だけは、じわじわと毎年、20~25Kg程度が

出てきます

これは、毎年の年末の分析値に反映されていないのです!

気温の上昇とともに出現する数値です

あとカリ値で言えることは

2回平均50Kg、普及所の分析でも60Kg程度検出したので

元肥に入れませんでした

同様に30Kgしか検出しなかったブロックには、カリを

硫酸カリで10Kg、珪酸カリで10Kg、それぞれ、ショートとロングの肥効で

元肥として追肥しました・・・・・結果として

 

元肥で投入した所には、葉先枯れなどの欠乏は出ず

元肥に入れて無いところは、今年始めて欠乏状態の葉先枯れが出ました

 

数値上は、どの圃場も50Kgのカリ値にそろえたのです・・・・

しかし、結果はそろわない

これとて、土壌に欠乏してるのか、あるいは、アンモニアと拮抗したのか?

これはもう推測です、同じ50Kgの数値でも、結果は同じにならない・・・・

これは、経験則として、土壌にあっても、少しは、珪酸カリなど

ク溶性の物を入れといた方が安全だったと考えています

もちろん、欠乏の兆候が出たときは、硫酸カリ、重炭酸カリ、PK液肥などで

カリを追肥しました、塩化カリは塩分値が上がるので使用しません

それでも、葉先枯れが止まらず、葉面散布を繰り返しても

完全には止まりませんでした

なので、アンモニア?それか、何らかの他の、カリの吸収阻害も推測出来ます。

 

土壌改良資材は毎年、粘土、腐植、炭など土壌炭素率を上げ

土壌CECを上げる努力をしてきました、おかげで最初10だった値が今は20

最終的に30まで上げるつもりです

これにより、微生物活性力も上がってきました

これは樹の成長と、根の張り具合を見れば分かります

窒素、リン酸、カリ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガンと塩分量

これは毎年計って、追肥します

後、ホウ素、イオウ、微量要素は計っていませんが、必要量は計算し投入します

これらの数値は、毎年、おおよそそろえます

 

それでも、完熟堆肥と言われた堆肥からのアンモニアは、ゴーストのように出ました

まさに、暑い季節になると出現する、ゴースト窒素です

 

これらは、単年度の分析ではつかめません

簡易分析でも、何年も継続し、なおかつ、投入物の記録と照らし合わせて

推理しています、そこからあぶり出したのがゴースト窒素であり

カリも、数値よりも、経験則で、元肥に入れろです

 

なので、簡易分析でも、毎年毎回何度も同じ人間が同じ方法で行い

絶対値が合っていなくても、投入物と合わせながら、何年も眺めて行けば

ほぼ、データの流れは、安定すると言えます

 

分析、推測は農家が自ら、行うのが1番だと思います

土に対する思い入れ、長年、自分の土につきあっていると言うこと

土は設備だと言うこと・・・・

それでも、土作りに必要な有機物、微量要素の投入には、技術が必要だと

思いますけどね・・・・僕はこれは、僕の技術ブレーンに頼ってますけど・・・・

 

この技術ブレーンの選択を間違えるとひどい目にあいます

僕の堆肥も買って来たときは、それを作った会社は、この堆肥は最高と言ったから

初心者の僕は期待して投入しましたから・・・・

でも、結果に対しては、責任を取りません、言いがかりだと言います

もう、近寄りもしません

今の技術ブレーンに出会わなかったら、もう、確実に

倒産してましたね・・・・行き詰まったと思います

いや、行き詰まってますけど、改良を重ね、やっと光が差して来ただけ

 

そうは言っても

今でも、分からない事だらけで、言ってることがあってるのかどうかも・・・・

また変わってきますからね・・・・、この勉強は農業を続ける間はずっと続きます

 

僕の払った勉強代は軽く800万円です・・・・

これは、ゴースト窒素が出なければ得られたであろう収入と

この4年の実際の収入の差額です、だから、金額はおおよそですけどね

 

もう、だめだ・・って、うちひしがれること何十回

良く耐えた・・・・これも家族の支えがあってですよね、感謝ですよ

ほんとに馬鹿です、極端な事してきたからこそ、得た物です

 

 

 

猫とうたた寝する、私
猫とうたた寝する、私

僕の料理は適当です

 

自由気ままに、ある材料で、好きな物を料理するのが好きです

 

元来、僕は適当な人間なのです

 

トマトに関しては、生きるか死ぬか・・・・位まで追い詰められたから

必死になりました

 

今年後半、ほぼ、自分の予測通りにトマトが動き出したので

やっと、少し光が差してきました

 

感謝です、いろいろに、感謝します・・・・

こんな感じで

ネットに出せないノウハウもありますが

話せることは話して行きます

 

もし、理論的におかしいところがありましたら

指摘して下さい・・・・それにより、技術が進化します

 

”信頼”あくまで信頼出来る農家同士で、栽培情報、資材情報を交流し

栽培技術、そして経営技術、それをお互いに高め合える関係を作って行きたい

 

そんな農家の友達、もっと増えると良いなあ~

 

そんな訳で、近隣のトマト産地には良く出かけますので

皆さん、よろしくお願いしますね。

 

この話はどんどん続きます・・・・・・・