視察研修旅行 29年 その1

12月の頭に、上矢作トマト組合単独で、視察研修(と、慰労もかねた)
旅行に行ってまいりました・・  幹次は副組合長の僕なので
行き先、企画は、みんなの希望を聞きましたけど、特に無かったので
僕の独断と、偏見で、決めさせて頂きました
かねてから、行きたかった、スミリン農産さんと、サカタのタネの掛川農場さん
それと久能山東照宮に決めさせて頂きましたので
そのレポートをブログに書きます

(以下敬称略でお願いします)
第一回目は、スミリン農産工業です


スミリン農産工業 新城工場


中津川選果場傘下の、東美濃トマト協議会では
恵那市と、中津川市のトマト組合の多くの
トマト農家が、トマトの苗の育苗ポットの土に
ジーソイル(東美濃農協専用)を使用しております

このジーソイルは、スミリン農産のGソイルという
汎用培土をさらに、コストダウンした、東美濃農協
専用培土で、価格も、大変お値打ちな商品なのですが
試験製作、試験栽培を経て、組合に導入はされた様ですけど
カタログ、内容構成表が配られておらず、どういう培土なのか
よく判らないので、いちど、見に行きたかったのです

企業秘密と、産地の守秘義務に関わるので
ブログにて、培土の構成内容を発表は出来ませんので
ご了承下さい
以下は、世間話し、として、読んでください。

以前、同じトマト農家の技術部会長に、内容が判らなくて良いのか?
と、質問したところ、試験され、普通に使える実績があるから
それで、良いんじゃないか?と、言われたのですけど

僕が、就農したとき、農協以外の資材を用いようとすると
先輩農家に、お前、訳の判って無い物を使うんじゃ無い!
などと、良く言われたんです

なので、僕は、訳の分からない物は使いません
内容を知ってから、使うように心がけています
とはいうものの、皆さん、人にはいろいろ言うけど
結構、内容知らずに使ってるんですよ・・
実績だけでね・・・・
このジーソイルもその一つですね

なので、ハナイチトマト探検隊としては
これは、知らねばなるまい! と言う事で
機会を持とうと願っていましたけど
なかなか、もてず、念願かなって
やっと、行く事ができました

新城市の郊外の端にある、小さな工場でした
従業員は3人ほど・・・・
少数精鋭ですね・・この工場で、月産400t位の
各種培養土を製造してるそうです
ジーソイルは、東美濃専用で量が少ないので
主力商品の片手間に、注文分だけ
製造されるらしいです

今、東美濃農協の注文も終わって、量が確定してるので
ちょうど、その製造現場に立ち会う事ができました
感想は?  思ってたのと、違ーう!
実にシンプルでした
混合は簡単、必要な成分を計って、舗装の平場に

ブチ開けて、それを、ショベルでしつこく混ぜ混ぜ・・
ミキサーなどの混合器より、このショベル混ぜ混ぜが
こういう培養土には、一番良いそうで、均一に作れるそうです
意外にビックリ! もっと、大層な混合装置かと思ってました

それを、ホッパーに開けて、ベルトコンベヤーで
運んで、袋詰めされる様です
水稲培土は、焼くように全農基準で
決められていますけど
こういう、培養土は、焼いたりしないので
実にシンプルな、製造方法ですね
値段もお値打ちで、産地としても、使いやすいです

内容について、ちょっとだけ言及するなら
お値打ちなだけに、必要最小限の資材だけで
構成されています・・
僕の想像していた、畜産糞尿は、ほぼ未使用でした
これだけでも、安心です
主材は新城の山から採取される、風化花崗岩の
山砂、山土ですね、それだけだと、締まってしまうので
堆肥等の有機資材が、一定の割合で、混ぜられてます
バーミキュライトも使われているので、保水力と
ある程度の保肥力もあるとは思いますけど
他に高価、高性能な資材は入っていないようです

必要最小限の資材で構成されていますね
ただ、かなりの割合で、時間的可変が起きる
植物性、堆肥が使われております
その一部に発酵材として、鶏糞も使われいますけど
現物を確認するに、窒素は足りないくらいで
この堆肥類は、時間と共に、むしろ脱窒に動くと
予測出来ました・・・・
予見するに、製造から、袋詰めの状態では
あまり変化せず、従って、産地で使用する分には
なんら、問題無いだろうと、思われました

畜産糞尿が多用されていないので、まずは安心です
時間的可変資材が多いと、時間と共に設計と違う
動きをしたり、畑に入っても、ポットの形状のまま
可変して、トマトに悪影響を与える事もあります
これは、自家培養土で、経験済みです

結論から言えば、お値打ちで、使いやすい
この培養土に、生科研のポット錠を2錠も投入すれば
普通に40日の育苗に使用可能だと思いました

ただ、特別な資材も使われていないし
基礎肥料も、化成のみなので
微生物活性も考慮は無さそうですし、
保肥力もバーミキュライトのみですかね?
微量要素も特に添加されてないようですし
リン酸も少ない気がします
育苗用としては、徒長しやすいし、
花芽も、増えにくいかもしれませんね
個人的意見ですけどね・・・・

僕個人としては、もし、使うなら
その他の要素、微生物活性の為に
追肥の肥料で、投入するのと
この培養土に、何種類かの資材を混ぜたいと
思いました・・その、プランを自分なりに
考える為にも、内容を知ることは大事です

べつにこのままでも、一定に栽培できます
ただ、自分の理想、ベストに持って行くには
足りないという意味であって・・・
この培養土に問題はありません

あくまで、何処まで、要求するのかは
個人の自由であり、問題なので、僕としては・・・
あれと、これが、足りない・・と、考えただけです

知るって、大事ですよね?
僕の使用する資材に、訳の分からない物はありません
企業秘密は知りませんが、一定の構成内容は知っています
ただ、知識の無い人が聞いても、意味不明だとは思います

これで、ジーソイルの事は結構、理解出来ました
ただ、僕個人は、まだ、自家土が大量に在庫してるので
当面は、蒸気消毒して、自家ブレンドして使用しますけど
それが無くなったら、このジーソイルをフレコンで購入して
自分で、再度混ぜ混ぜして、ハナイチトマトスペシャルを
製造して、使用しますよ・・・・それは、こだわりですね

スミリン農産産業様、視察研修を受け入れてくださり
ありがとうございました、大変参考になりました
産地の希望者には、僕の所見を伝え
より、ジーソイルを知る事で
さらに良い苗を栽培したいと思います~

頑張ります!!