台風一過、ありがたいことに大きな被害も無く、次の日は曇りだったので
かねてから、視察交流する予定だった、津具村に行ってきました
折角なので、石川農園のスタッフ、三郎君を誘い
ちゃっかり車も出してもらいました、ありがとうね、三郎君
上矢作が中山間地なら、津具は高原の平野ですね、辺境の村って感じですが
山の上に広い平らな土地があって、ハウス群が並んでいる様は、びっくりです
僕の様にちんまいハウスを集約して栽培してるのとは、状況がちがう
どちらかと言うと、風景は当産地のトップの加子母村によく似ている
結果は、おもしろかったですね~
此処はよそから来た人たちが主流になって就農している小産地で
新しいんですね、だから、しがらみが少ない
それと愛知県は新規就農に手厚い助成がある
岐阜県は新規就農の助成は意外と少ないんだな~と思いましたね
東美濃農協管内は産地としては歴史がありますが
その分、旧来の路地から雨よけになっただけで、技術ベースは古い
確かに低コストの雨よけ施設ですが、収量性が低い
津具は初期導入コストは倍ですが、十分回収出来る・・・と思う
灌水は点滴チューブ、ポリは東美濃と違い紫外線カットでは無いけど
農薬の使用規制は特に無いから、スリップス対策は殺虫剤で、すますそうで
支柱は使わず、つり下げ方式 、台風時は完全に締め切ってやり過ごすそうです
東美濃はただの雨よけなので、台風時はハウスの中に風を通してやり過ごすので
トマト一本一本に支柱がないと、持ちません
品種も桃太郎系、サカタのりんか409などが混在で出荷でき
一緒に箱詰めされ、津具高原トマトのブランドで販売され
それでいて
単価もそう違わない・・・・桃太郎にこだわる当産地が
何でだか、よく分からなく思えてきますね~
若手の就農者が多いと言うことは、食べるのに十分な収益があると言うこと
新規の若手が主流になって技術導入を進め
組合の運営も行っているらしいということ、だから、良い方に良い方に
すぐに変えてしまうと言うこと
岐阜クリーンの様に、いろいろ農家を縛っていないし、
普及所や農協との距離感が、ほどよい、栽培に関しては自立している
僕的には、ここいいな~っていう印象でした。
最初にYさんの農場に行きました
就農15年目の地域ではベテランの農家さん、夫婦でお話くださいました
Yさんの農場は予定に無かったので、手土産を忘れてしまい、失礼しました
一言で言うと、口が悪い~
もうぼろくそでしたね、こちらが全部否定された感じ
よく言えば、自信にあふれているのですね、こっちを心配してくれている
自信があっても、威張って無ければ構わないのです
夏秋で反収13~15tを出せるのだから、当たり前なんですね
平地の高原で、トータルで少し温暖ですが、それだけでこの差は出ない
ここまで築いてきた、自信が垣間見えましたから
でも、たぶん、僕がもう十歳若かったら
間違いなく、喧嘩になるか、あるいは二度と行かないとか言いそうですね
視察に行く以上、相手の言うことをまずは受け入れて
聞く姿勢で行かないといけない
視察に行って、他人のあらを探しても意味が無いからです
なので、とりあえず、言われっぱなしで聞いていました
良いとこばかりでも無いのですが、そこは関係ないので
良いとこで、何か自分たちにプラスにしようと、考えていました
僕にはまだ、いろいろと改良出来る点があることを、気付かされました
まだまだ、改良して、伸びる余地がたくさんある
具体的な話は、ネットではしませんが
施設の改良点、肥料と土作りの考え方、品種と販売について
主に施設の改良点が大きかったですね
肥料と土作りでは目指す点が違うので、一概に比べられない
でも、土を砂と見なしても、収量は取れると言うことが判りました
品種についても、個人のレベルでは、簡単ではないので
すぐは変えられない、でもレース9を破る葉カビが出た以上
桃太郎サニーとギフトはもう終わりかな、どうした物かな~
東美濃は雨よけ施設に、初期の保温対策にもっと力を入れた方が良い、これは間違いない
この改良はすぐにも、取りかかった方が良い、そう思いました。
次は、ネットで見て最初に家を訪問してくださった、Bさんの施設
まさに施設でした
最初のYさんの施設より新型で、同じく点滴チューブですが
液肥混入機や、装置類も新型で高価な物でした
夏秋なのでさすがに暖房機は無かったですが・・・・
Bさんは就農8年目の方で、僕と同じく建設業出身で、状況が似ています
品種は桃太郎系で、Bさんの好みだそうです
僕も点滴チューブですが、同じ点滴でも、Bさんは
2リットル灌水するのに約1時間程度かかる施設のようで
僕のは8分で2リットル灌水できる施設ですから、灌水感覚は違います
植え方も、条間も、品種も前のYさんと違っていて
直立誘引で、広めでした
このあたり、東美濃の様に基本的に全員同じパターン、同じ品種と
言うのとは違いかなり自由度が高いようで・・・・
液肥混入機も高価な電気式の注入タイプで、見たことないです
僕は異端児なので、液肥混入機に普通の機械式ドスマチックアドバンテージを
採用したとき、組合長から、たかが雨よけの夏秋トマトに
そんな混入機が必要か!何を考えているんだ!って怒られ
補助金の対象としても認められなかったのに比べると
東美濃の施設の倍の金額がかかるのに、なおかつ補助率も倍の
愛知県って・・・・良いなあ~
圃場も開けた平地で、周りは、トマト、花卉類のハウス群があり
ほんと、うらやましいような環境でした
まあでも、上矢作も相当な山の中だと思っていたけど
ここも、都市からは遠いんですよね~
同じ時期に苗を鉢上げしているのに
今現在、全く生育ステージが違い、僕とか石川農園より
三週間ぐらい進んでいる感じです
暖房無しの保温だけではこれだけの時間は追いつかないから
気候の差はあるかもしれない、でも今年の様な低温が続く場合
僕ももっと初期の保温をしっかりした方が良いと思いました
早速来年に向けて、今ある施設にどうしたら低コストで
春先の簡易保温が出来るか、改良計画を考えることにしました
同じ東美濃産地のトップ、岐阜県トップ産地の加子母は
上矢作から車で一時間半はかかります、しかも訪問の敷居が高い
同じ管内なのに、別産地のようで、交流しにくいのです
津具は上矢作から車で40分程度、私的に交流するなら近くて良いです
口は悪いけど、人は良さそうですし・・・・
しかし加子母の様に同じ作型、同じ栽培技術ベースでは無いので
一概には、まねが出来ない
東美濃ブランドと岐阜クリーン栽培の基準もあり
ましてや、ハナイチブランドを個人的にも確立したい僕に取って
土を砂と見なし、農薬を減らす取り組みに積極的で無く
化成肥料を中心に据える栽培を、取り入れる事は出来ない
施設を同じようにすることも、資金的な問題もありすぐには出来ない
じゃあ交流することの意味が無くなる・・・・
でも農家同士で情報交換し話をするのは大切です
僕にもYさん達の高収量の栽培方法のエッセンスは十分に生かせるはずです
情報を自分に生かせるかどうかは、自分の問題ですから・・・・
今後もこういう交流は続けていきたいと思います
今回、時間を割いてくださった、津具のYさんBさんに感謝します。
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