さてさて・・ちょっと言いたいのです・・2

なんとかまだ出荷できますけど・・
なんとかまだ出荷できますけど・・

さてさて

八月が六月になって

九月が十月になって・・

今年は夏の八月と残暑の九月が無くなりました

酷いのもですねえ

 

先日、経営計画作成セミナーに参加して来ました

これは商工会の催すセミナーで

コンサル会社を呼んで、毎週一回全部で10回かな・・

受ける事にしました

 

そんな中で、経営者は給料を取って下さいというのがあります

会社に何かあれば、経営者は、自分の資金を会社の経営に

投入しなければならない・・その金を貯めなさいと言うのがあります

 

農業は自営業です、僕は個人経営ですね

今年のような悪天候を受けて

売り上げが上がらず、収入が少ないとき

自己資金で耐えるか、農協から借り入れるか・・

倒産するか?

 

自分で決めねばなりませんし

生き抜かねばなりません・・・・

 

 

 

つまり、普段は儲けて、余剰資金を貯めておかないと

こんな時に、すぐ行き詰まります・・

そして、昨今、天候不順が多いんです

だから、常に、毎年利益がでるようにしとかなければいけませんね

 

しかし、農業の置かれている現状・・というか

この産地のトマト農家の現状は、そんなに余裕がありません

毎年、毎年、ぎりぎりですねえ・・

 

これでは、人にトマト農家は良いよ!・・なんて勧められませんし

子供が後を継ぎたいと思わないでしょうし・・

子供に継がせたいとも思わないでしょう・・

 

それでも、最近、新規で就農してくる

若い人もちらほらいます・・

厳しい事が判ってるのか?

いや、やって見て初めて判る (自分も含めて)

そんな物ですね

 

 

儲からない理由は何ですか?

 

生産収量が安定しない・・

相場に左右される・・

この二つが大きいです

 

生産収量が安定しない理由はいくつかあります

 

1 天候

2 土壌の性質の変化

3 技術的な問題

 

相場とは、農協に出荷する場合

相場が毎週変動し、これと出荷量を掛けて収入が決まります

 

 

天候については、変えられませんけど

天候に対応する技術はあります

しかし、産地としては取り組んでません

土壌の性質の変化は、就農時から毎年変化します

ここには天候に対する緩衝性も含めて

深い技術が必要です・・

 

病気と品質

葉カビ、灰色カビ・・そして裂果と軟化

これは、原因を元から叩かないと、だめです

常に農薬を散布し、遮光などの対処療法に終始する羽目になります

品種の問題もあります、桃太郎とリンカでは

似たようなトマトを出荷しても、同じような栽培をしても

その生産量が50%も変わってしまう事もあります・・

 

産地として、本来、血道を上げて開発すべき技術だと

僕は思うんですけど・・

個人的にはやってる人はいますけど(自分も含めて)

全体では・・まあ・・やってるうちに入るとは言えないでしょう・・

 

 

そんな生産量を安定させるのに

就農してから、数年は必要です・・

そして、新規就農者に対し

そんなすごく指導してくれるわけではありませんし

指導して身につくわけでもありません

 

それに従来からやってる農家だって、収量を高いところで

維持できない・・下がったり上がったり不安定です

個人の性格もありますが、ここは高い技術習得が必要です

 

まあ、全ては個人的闘いです・・

 

闘うつもりで就農しないと、そこは勝てない・・

そう思いますねえ

 

新規就農者への技術支援も含め・・

産地全体で技術向上に取り組んでるとは言えないのが現状です

農家が、普及所や農協がなにか教えてくれるか

試験所が開発してくれる情報を口を開けて待ってる?

そんなのが現状です・・

 

(もちろん、何度も言いますけど、個人で闘ってる農家は何人もいますよ)

 

 

 

 

 

僕は、就農時から

トマトは儲からないという、先輩農家の話は聞かないで

儲かってる産地の儲かってる人を見習い

その技術を、習得することに力を入れて来ました

それでも・・

最初に購入した堆肥の性能の悪さもあって

3年目から5年目まで、土壌の状態の悪化から

収穫量が下がり続けました・・

6年目に、やっと上向き

7年目に初めて、売り上げが一千万を超して

 

今年8年目・・しかし、この天気でまた・・下がりそうです

まさか・・こんな天候になるとは・・人生のまさかです・・・・

 

この間、足らない生活費と設備投資の資金は

建設業時代に貯めたお金をはき出して、しのいでます

 

普通の自己資金力なら、すでにアウトですよ・・

だから、今の僕は、トマト農家を人に勧める権利はありません

だから、決して薦めません・・

 

これは、トマトは儲からないから、止めて置けと行った

先輩農家の言うとおりでした

 

 

そんな状態の中でも、自己資金があったので

心が折れそうになるなかでも、必死に技術を習得し

改良に改良を重ねて、やり抜いてきました

 

経費の削減にも取り組み

苗の購入代金が高いので、自分で播種から接ぎ木をする

技術を習得し、育苗施設を作って(それも資金が要ります)

苗生産にも乗り出しました

 

常に、闘いの連続ですよ・・

 

土壌の問題も、技術的な問題も、ようやっと目処が付いてきました

これも乗り越える事が出来そうです

 

悪天候を補完する技術も、今、持ってる技術のさらなる

向上だけでなく、さらに補完するいろんな方法が

あるようなので、今年から、それもさらに勉強して

栽培に取り入れて行きます

 

あとは販売・・これも、ハナイチトマトのブランドの確立と

もちろん、味も品質の問題も乗り越えて

今、新しい販売ルートも開発し始めてます

 

 

やっと、光明が見えて来た気がします

それでも、まだまだです

やっぱり、就農から10年・・・

そのくらいかかりそうです

出来の悪い僕ですから、10年もかかりそうです(笑)

 

 

ここからちょっと、毒を吐きます・・

 

自営業は儲かるが第一です

利益を出すこと、お金を貯めること

経営において、利益を出せる経営をすることが第一です

 

農家と言えども、いろいろあるけど

ますは、利益を出せるようになることが第一です

 

今、この産地は全体として衰退方向にあります

それは若手が入ってこないからです

ぽつぽつ入って来ますけど・・

拡大の勢いはありません

 

組合の役員などの先輩農家は

衰退産地には補助金が付かない・・

行政も応援しないから、補助金が付かない・・

若物が見えない産地は市場も見放すとかこぼします

 

なんでそうなったの?

 

儲かってみせるトマト農家が少ない(またはいない)

儲かって来た人もいますけど、相場が昔と今では・・

昔は高かった・・という事もあります

 

トマトは儲からない・・そんな声ばかり聞こえてしまう

厳しいから止めろという人が多い

子供に継がせない・・・継がない・・・

 

それでは、誰も継がないよ・・

同じ産地内でも加子母村は全村上げて

トマト農家を増やす取り組みをしてます

それには、トマトが儲からないなんて、あんまり言いませんよ

 

自分はトマトが儲からないと言いながら・・

若物が就農しない(させられない)

自分の息子が継がない(継がせられない)

それで、就農する若い人の後押しなんて・・

 

出来ないじゃん・・

 

僕も、人には勧められません

自分の失敗談を話すだけです

 

それでも、就農する人がいたら

もし、聞きたければ、自分が取得してきたノウハウも

余すこと無く教えて、共に闘いますよ・・

 

ちなみに僕の取得したノウハウは岐阜クリーン農業と

産地の指針に合いません・・だから、公表すると

組合を止めさせられる可能性もあります

 

それでも、生き残りを賭けて戦うためには必要な

ノウハウです・・

 

 

 

 

品種だって、儲かる品種にシフトしたいですね

技術にも、品種にも柔軟に対応して欲しいですねえ

 

組合の役員の仕事はなんでしょうか?

 

組合をまとめ・・組合員が儲かる様に

引っ張って行く事では無いでしょうか?

 

儲かる事は大切です・・役員は組合員が儲かって

農家が儲かれば、人は入って来ます・・組合も発展します

そういう事を常に考えて欲しいです

 

そういう気持ちが無いなら・・

 

役員を降りて下さい・・

 

先頭を走るなら、常に闘って下さい・・

 

産地で、農家自身が、自分達で自分たちの技術の向上や

新技術の導入に積極的に動いたり・・

新品種の導入を検討したり・・

もっと積極的にやるべきです・・

現状は、なんだか、普及所や農協まかせ?

そんな印象なんですよね

 

僕も、まだ人に勧められるような器ではありませんけど

この8年、常に闘ってきました・・

 

結果がパっとしないから、僕の事を馬鹿にする人もいます

酔っては、懇親会で花村一朗は口ばかりだ・・あいつはできんヤツだ

駄目だ駄目だ・・って、目の前で言われた事もあります・・

くやしいけど、黙ってます・・

 

しかし、必ず、勝ちに行きますよ・・

 

先頭を走り、組合を引っ張るつもりの無い人が

交代で組合長をやる時代ではありません

役員やるなら、先頭を走って、皆が儲かる様に

変えて行くべきです・・

 

僕も頑張り続けます・・人に(我が子に)

トマト農家は楽しいぞって、言えるように。