10月8日の月曜日、トマトの出荷を終わらせて、午前10半・・・・
今日は、飛騨高山にある、橋場農園さんに視察見学に行きます
以前見学した、下呂の大黒屋さんから、見に行くと良いよって進められて
あれこれ連絡ルートを探し、結局、エコファーマ岐阜・飛騨美濃特産名人など
持っていらっしゃるので、上矢作のトマト組合長にお願いしたら
県の会議などでつながりがあるから、知っているということで
組合長に連絡をしてもらい、直接、行ってきました・・・・
同行者は、石川トマト農園ゆっこ社長とトキトキトマト農園の土岐君です
秋の高山祭り前日ということで、飛騨街道は混んでいて
車の流れも遅く・・・・道を急ぎましたが、昼食を道の駅で取り
到着したのは午後2時、県内移動でも約2時間半と
大都市、名古屋に行くより遠いのが、高山市です。
今回は、岐阜県高山市丹生川村にある橋場農園さんに視察見学に行ってきました
(有)橋場農園 さんといい岐阜のトマト農業界では有名な方です
親子で経営されていて
夏秋トマト栽培 3.3ヘクタール
トマトジュース加工・販売 20t
上記リンクのホームページにて販売してます↑
菌床ブロック製造 菌床椎茸栽培 12万ブロック
稲作と・・・・・
でっかいですね
近くに飛騨高山空港(飛騨農道離着陸場)がある平野で、とにかく広い地域です
標高は約670m程度と、花村トマト農園と同じですが
山間の平野ですから、中山間地で峠の狭い土地にへばりついてるような
東美濃地域とはずいぶんと違います
自宅周辺に広大な田畑があり、大きな物で1枚の田んぼが1ヘクタールくらいあります
春に福江営農さんに見学に行ったときの濃尾平野の1枚3ヘクタールといった巨大田が
延々と何枚も続くような景色では無く
1枚ごとに高低差があり、そこは山間地であることを感じます
経営面積が約10倍・・・・これは、土地柄でもありそうです
僕も、これだけ広大な田を持ってたら・・・・
拡大するだろうなあ~
近隣には高山市という人口集積地もあり、雇用の確保もしやすいということです
国の雇用事業も使い、中国人研修生も使い、10人以上の人間を年間雇用されているそうで
人件費だけで、僕の売り上げの12倍以上あるみたいです・・・・・・
僕の経営する、産地としての東美濃は、夫婦で25アールくらいが標準経営形態であり
下呂市でも大黒屋さんの様に狭い土地をやりくりして拡大している方をのぞき
普通は20~30アール
愛知県の津具村でも、同じような形態の方が多いのと比べると
飛騨方面は、1ヘクタール超が結構普通にいらっしゃる
もちろん、企業進出では無く、個人の農家で、やはり、まとまった土地を
持ってる方が多いという事は言えます
その違いを見学したいのと、前回見学した、大黒屋さんのすすめもあって
今回、忙しい橋田康夫社長さんにお願いして見学させていただきました
1時間という時間をいただけたのですけど、それだけでは、聞ける話も限られ
ほんと、見学しただけですけど、また機会があったら、2度、3度と
訪問させて、お話を聞けたらと、考えています
お忙しい中、訪問を受け入れて下さって、ありがとうございました
トマトジュースを買い忘れたのが、残念です、ネットで取り寄せようと思います。
ここのトマトの品種は、桃太郎8
東美濃では、8は耐病性が低いので
すでに、作られておらず、主力は桃太郎サニー、ギフト、そしてセレクト
と変わって来てますが、飛騨は病気が出にくい気候のようで
未だ8を主力にしているところが多い様です
桃太郎8が美味しい・・・・こうこだわる人も多いようです
確かに、東美濃でも、8を作らせてくれといって
8にこだわってる生産者もいます
長期で栽培すると、桃太郎8は病気も多く、
僕自身は、桃太郎自体が土壌や気候の影響を受けやすく
リスクが多い品種ですから、美味しくても、経営上の理由から
サカタのレイカを選択しています
暑い気候の所ほど、サカタ系の品種にシフトしてるみたいですけど
飛騨方面は桃太郎が標準ですね、これは、選果場ごとに
決めるので、僕もよく知りませんが、そうみたいです
最初に見していただいたのは、橋田農園のトマトジュースを製造する加工場
今日は中国人研修生が3人で、トマトを洗い、湯むき、ミキサーかけて絞る
瓶詰めして、加熱殺菌などの工程を行っていました
個人が持つ加工場としては立派です、こんな小規模ジュース加工場でも
内部の加工機だけで1千万以上はします、僕らでは個人では持てません
僕らがジュースを作るなら、当然ですけど
有料加工場に1瓶いくらで委託しかありません
ここで、1番すごいのは
僕らの考える、トマトジュースとは
夏場の、原価割れ出荷の時期とかに、C品や規格外品などを、
ジュースにして、販売単価を上げる
熟しすぎて、生食販売に向かない物を、出す
僕が、ジャムの原料に出しているのもこれです
ここは違いました
橋場さんでは、秋の味の乗ったトマトをジュースで味わってほしい・・・・
ということで、9月以降の味が乗ったトマトを使用しています
9月以降はトマトの相場も高く、加工より出荷に回すのが普通です
それを、ジュースにして美味しいのは秋のトマトだから
ということで、出荷用のトマトから20tものトマトをジュースに
回しているようです、これは加工向ばかりでなく
出荷用も使用しているみたいです
当然ジュースの価格も高く、日常的な金額ではありませんが
それでも、ファンがいるようで、全量売れてしまうそうです
こだわり・・・・
美味しい時期のトマトをジュースにして味わってもらいたい
橋場さんのこだわりから、ジュース加工場を作ったそうです
まあ、六次化の助成金ももらっているようですが、それでも
自己投資だけでも○千万円・・・・規模が大きく
資金に余裕が無ければ出来ませんし
こだわりに投資する、思い入れが無ければ・・・・
ましてや、秋のトマトで作るとは・・・・
びっくりしました
販売はホームページまで・・・ めいのさらだ トマトジュース
次に見せていただいたのは、菌床椎茸栽培施設
菌床の量は12万ブロック
大黒屋でも紹介しましたが、個人なら3000~4000ブロック
その約40倍・・・・
しかも、自己製造なので、寝かせる施設が必要だから
12万の栽培施設、12万の養生施設があると言うことです
施設は鉄骨の入った大型ハウスの大黒屋さんと比べても
普通のハウスで、それが何棟も並んでいました
ゆっこ社長が熱心に話を聞いています
石川トマト農園は、来年50アールと
恵那市の中でも最大規模のトマト農場になります
哲也が亡くなって、仲間が集まり、結果として、家族経営から
望んでも、望まなくても規模を拡大する事になってしまい
ゆっこ社長の精神的負担は・・・・たぶん、大きいですね
その、農場運営について、橋場社長にいろいろ聴いてました・・・・
僕は、規模を拡大しようとは考えていないので、黙って聞いてました ・・・・
こだわり・・・・
橋場さんの、もう一つのこだわり
それは菌床椎茸、名前の通り、菌床を使って椎茸栽培をするのですが
菌床を普通に購入すると、コストも高いです
12万もあれば、契約で作ってもらっても
コストは下げられそうですが・・・・
菌床の材料は広葉樹のチップです、買ってくると
実際、その内容はいろいろな樹木が混ざるそうです
橋場さんは、菌床に使用する樹木は本来
椎茸が生える種類の樹木を使用したいということで
自分で菌床製造工場を作ってしまったそうです
もちろん年中稼働するわけでは無いですが、一定の時期、稼働させて
菌床を製造し、自分だけで無く
丹生川村菌床椎茸の協同出荷している農家に供給してもいるそうです
材料は・・・・
自分の山から切り出す?だそうで、まあ地元の樹木を使用するということです
これもこだわりですね
買ってくる菌床が気に入らない、自分の山の吟味した樹木で製造したい・・・・・・
12万ブロックもあれば、自己製造を行い
ついでに、他にも売ることも出来るのでしょうが
この工場の投資金額だって、農家というカテゴリーを越えてます~
もーびっくり
大黒屋さんも、地元で出資して菌床製造の会社を他に作っていると
おおざっぱに聴きましたが、それは材料のこだわりよりも
コストの削減が第一だと思うのです
製造コストは、稼働率や、材料にこだわったりしていて、また養生施設も必要だから
決して、買うより安いとは言えないそうですが
それがこだわり・・・・らしいです
農場も見学させてもらいました
息子さんが管理している農場だそうで
5.4m間口の普通のハウスがいくつも並びます
高山は雪が降ります、積雪も1mではききません
なので、シーズン始めも遅いですが
シーズン終わりも早いです
積雪があるため、ハウスすべてのビニールも撤去し、片付けるそうです
そのため、水槽も無く、池が掘ってあり、灌水装置、ポンプも
電磁弁もすべて片付けて冬支度をするそうです
なので、トマトも最終段でした
桃太郎8は下段の葉っぱも取ってはいませんが
その葉が枯れているわけでも無く、全体にきれいなものです
栽培そのものも、きちんと行き届いており
橋場さんの目がちゃんと届いていることが分かります
トマトの出荷は、直接取引をしてる会社もあるそうですが
ほとんどが農協出荷だそうで
なので、大黒屋さんの様な、選果場やトラックを持ってはいないようです
橋場さん自身の、販売先の営業も必要無く
その分、栽培管理に目が届くようです
高山のトマト栽培は、東美濃と比べ、期間が短い
だから、余計にトマト専業では無理で
菌床椎茸や、ほうれん草などの複合経営になります
気候も夏秋トマトとに合っていて、夏場の出荷が中心です
これだけの大規模
土作りも、栽培も、ざっくりするのは避けられないようです
いくら、自分が栽培に関わっていても
長期にわたって栽培する事は無いため
それほど、トマトにこだわってるわけでは無く
桃太郎8にはこだわったけど
栽培技術や土作りなどの労力は、とても西の方
同じ県内でも、東美濃にはかなわないよ・・・・
こういう、大規模産地で栽培しやすいところは
ざっくりしてるよ~、とも言ってましたけどね
定植の本数も、10アールあたり約2400本と
東美濃の2000本と比べても多いのです
これは、短い夏場に大量のトマトを生産するパターンです
東美濃は、単価の下がる夏場を避け、単価の維持できる
7月前半と9月からの収量増を栽培の目的にして
二期作とか、疎植などの技術に向かっていて、一期で2400本と言う
密植の作型は今は避けられています
これを見ても、地域性で、栽培期間の短い高山は
夏場の短期で一気に収量を上げるパターンなのが分かります
夏場は単価も安いので、面積を増やして、量で稼ぎ
早めに、椎茸やほうれん草にシフトする・・・・
こんな感じでしょうか?
東美濃は、出荷期間を延ばし、平準化し、真夏のトマトの出荷量を抑制して
秋に持って行き、平均販売単価を上げていく方向です
そのために、土作りにも手間をかけています。
場所が違えば、トマトの作型も変わりますね・・・・
ゆっこ社長が一番聴いていたこと
農場の管理体制についてです
橋場さんは、農場を30アールくらいに分け
それぞれ、チームにして研修生などに管理の責任を持たせているそうです
それにより、管理の下手な人間は、責任者から外したり
まあ、いろいろ、人の配置には、気を使っている見たいです
給料も、時間給らしいですが、
責任者も、ちゃんと休日出勤と残業代を
きちんと計上するそうで、決して、歩合制で作業を
あおったりはしてないそうですけど
通年雇用なので、夏場の、農繁期の忙しい時期はそれこそ月収も
大きい金額になり、冬場の通常期には普通になるそうで
僕らが考える給料は、通年で固定給を払い、ボーナスで差をつけたり
そういうふうに考えてましたが
そんな事にはしてないそうで・・・・
ふつう、常用だと、正直働かない・・・・人が多い
だから、歩合とか考えるのですが
そこらも、橋場さんが見ていて、配置換えや、
いろいろ、考えて、各チームの生産量が予定より落ちたりしないように
いろいろ、やりくりをする、苦労があるようで・・・・
そこらは、わずか1時間の話では、伺い切れませんでした
ゆっこ社長は、その、仕事の任せ方にも、興味があるようで
自分は社長として何に気をつかったら良いのかなど、聴いてました
特に、残業代、休日出勤代を毎月払うあたりは驚いていました
石川トマト農園を見ていても、チームワークを作るのに苦労してるの
分かりますし、個人のように、徹底的に責任を持って
栽培管理をしてもらうにはどうしたら良いのか
そういうことも、これからは考え無いといけないですもんね・・・・
がんばるだよ、ゆっこ社長
広い一枚田に、普通のパイプハウスがずらっと並ぶ
その近くに自宅
そして、菌床製造工場
ジュース加工場、椎茸の保冷庫と選果場
研修生の寮
土地が広いってのは重要項目です
大黒屋さんは狭い山の斜面に、高低差のあるハウス群
それも耐雪型の強固なもの、自動化もしてあり、コストもかかります
拡張するのも大変な場所です
ここは、拡張は、比較的容易に感じましたし、一つ一つには
決して必要以上のコストはかかっていないように見えます
橋場さんは、どれだけ規模を拡大しても、トマトの面積あたりの生産性
菌床一つあたりの生産性が基本だと言いました
それが低かったら、規模を広げても成り立たないと話してくれました
桃太郎8は栽培には気を使う品種だけど、引き合いも多く
販売には困らない
確かに、日本のトマトの標準はまだ桃太郎です
美味しくて、高品質の桃太郎が生産できれば
引き合いは、どこでもあるでしょう
桃太郎はその栽培の不安定さが問題なのですけど・・・・
レイカ、リンカ、みそら64などの品種は、生産性は安定するけど
どこでも売れる品種では無い、売るのに苦労すると言ってました
大黒屋さんは、生産性のために品種を選び、自分は栽培に手を出さない
販売には苦戦することもあり、捨てる事もある・・・・
橋場さんは、桃太郎で生産する事にこだわり、自身での管理に手は抜かない
販売は農協に出して、全量、販売に困ることは無い
規模は大規模でも、経営方針は違うようです
橋場さんは、大黒屋さんの曽我さんを、あんなバイタリティのある人はいない
すごいと思うよって言ってました・・・・
確かに、規模拡大のハードルは、橋場さんの方が低そうですが・・・・
僕らから見たら、どちらも、ハードルが高い・・・・
僕自身は、39歳で就農した遅咲きです・・・・
大黒屋さんの曽我社長の様な、能力もバイタリティも、無いし ・・・・
橋場さんの様に、歴史も能力も土地も無い・・・・
百人いれば百通りの百姓
いろんな経営がありますよね
どこにこだわるか・・・・・
同じような大規模で、中国人研修生を使い、通年雇用し
トマトと菌床椎茸を経営の柱にしていても
大黒屋さんは、農協から独立していて、独自販売にこだわり
橋場さんは農協に協同出荷しながら、こだわってジュースや菌床を自家生産する
僕から見たら、どちらも、まねの出来ない経営です
もし僕が規模拡大するなら、橋場さんの方ですが
場所は、上矢作では無理だ・・・・
隣の岩邑町のまとまった土地を借りて行わなければならないけど
まとまった土地は借りられないし
大黒屋さんみたいに、コストのかかる拡張もなあ
僕らの、トマトの栽培期間は、雪が降らないだけ長い・・・・
狭いだけに、土作り、栽培管理には本当に手をかけている
ざっくりした栽培に比べたら技術的には、努力している
職人芸の栽培を目指しているのですけども・・・・
品質、味でひけを取っているとは思えないし
もし、そこで負けるようなら
本当に、情けない・・・・
規模拡大には向いていない地域の事情を考え
きちんと家族が食べていける
経営モデルを
考えていかないと、いけないと思いましたね
ここは
小さい農家が集まって産地を形成し、大規模な産地に対抗して
中津選果場全体で10ヘクタール程度と小さいながら、
東美濃トマトのブランドを確立しているのが
恵那市・中津川市の東美濃地域です
それに、栽培期間も長いし、一軒一軒は小さいから
決して、ざっくり栽培しては、対抗できない・・・・
そういうのは感じましたね
まねは出来ないけど、それぞれこだわりを持っている
僕らは何にこだわるの?
考えさせられました
やっぱり、視察見学は良い
見ないと分からない、知らないと気づかない・・・・
橋場社長、ありがとうございました
まだまだ精進、いろいろ考え無くちゃいけません。
後書き・・・・
最近、下呂や高山に行くのに
通り抜けながらもスルーしてますが
実際、東美濃でも、加子母村の加子母選果場は
同じ農協管内でも、別の産地です・・・・
しかも、気安く見せてはくれません、敷居が高い
交流も無く、トマト農家は、なかなか友達にもなれません
岐阜県でも最高レベルの栽培技術を持ち
いくつも部会を作り、栽培管理の、レベルの統一を図り
エーザイ生科研などの肥料会社をコンサルに迎え
協同で、ジュースや加工品も作る
加子母ミネラルトマトのブランドを持ち、地域一丸となって
強固な連携をしている、加子母地区
都会の人が、トマトで就農するための受け入れ体制を
組合自ら作ってしまうほどの、産地
中津選果場とは比べものにならない、その実力・・・・
僕の様に、個人的に勝手な動きをしたら、組合長が
家に乗り込んで来そうで怖い・・・・逆にはみ出せない
中津選果場は緩やかだから、僕の様に自由に見て回れる・・・・
加子母地区に僕らの様な農家の
一つの産地としての理想型があるのも事実
しかし、僕の様な自分勝手な人間にとって
もっと自由な感じでやりたいのも事実
なので、まだまだ、オフシーズンの視察見学研修は続きます
次回をお楽しみに~
上矢作町トマト組合の集荷休みの日を使い
近隣の下呂市のトマト農園、2軒の見学に行ってきました
この2軒に見学に行った理由は、2軒とも、農協に出荷していない
独立系農家であり
それぞれ規模も経営方針も違っており
ちょっとした縁から、友達になれたので、今回、見学に行きました
最初に断っておきますが、
独立系農家を見学に行ったから、独立したいわけでは無いのです
独立系農家は、誰も守ってくれない、どこにも頼っていない
自分自身で戦って、商売している
気概と覚悟が違う
ここから、学ぶ事は多いのです
僕自身、今すぐに、独立したいわけでは無く
この、不景気の危機的状況のなか、どうしたら生き残れるか
そいういう、危機感が僕を動かしている、だから、学びに行くのです
どんな事を考えながら経営してるのか?
僕は学ばなくてはいけないのです
それを、なんやかんや言う人がいたら、それこそ、何を考えているのか?
もし、それが組合役員だったら、最悪ですね、いないと思いますけど。
農家は、常に、栽培技術も、経営技術も、いろんな事を学ぶ必要がある
つねに、進化していないといけない、だから、僕は、年に何回も
個人的に、見学に行き、相手からいろいろ吸収させてもらいます
人から学ぶのは、楽しいですよ、だから、個人視察はどんどん行います。
下呂市にある大黒屋農園
トマトだけでも約2町歩
菌床椎茸15万ブロック
中国人研修生を常時6,7人雇用し、地元の人間も7人くらい雇用している
なんで、数字が、くらい、とかなのかは、案内してくれたのは婿さん、なのですが
細かいこと、精密に聞き込みしてませんし、こたえてもいない
数字はおおざっぱです。 農家同士なので、そこを取材するつもりも無い
経営方針や、考え方、実際のトラブルなど、見学しながら、世間話をするのが
目的です。細かい聞き込みはしませんし、必要無い・・・・
というわけで、巨大です
驚いたことに、ハウス群のハウスは全部、規格がバラバラ
聞けば、社長が、友達の鉄工所と組んで、自分で立てた物だとか
鉄骨の規格も、汎用品では無く、自分で組んだ物だそうで・・・・
実際、庭先で、社長の曽我さん自ら、次の新設ハウスの鉄骨を加工してました
鉄骨屋かっつーの・・・・内心、びっくり
聞けば婿さんも、自動巻き上げなどの設置、配線、屋根のビニール張りなどの
施設維持が主な仕事だそうで、そう聞くと、彼が農家よりとび職に見えてきた・・・・
とりあえず、手近なハウスに入り、見学
もう、通路の先がかすんで見えない・・・・長い・・・・長い
品種は、レイカ、みそら64
1列1条植えで、1列がとにかく長い、端っこがかすんで見えない・・・・
これを消毒したり、収穫するのは、うーん・・・・
灌水装置はマルチ下散水パイプ2条で、施肥は仕込みタイプで
液肥による追肥はしないそうです
技術的な事は、肥料とコンサルをしてくれる会社に1任し
土壌分析から土作り、施肥まで一貫して、指導を任せているそうです
消毒などは、専門の人間がおり、毎日、順番に消毒作業をしてるそうで
この、婿さんは、施設の管理が主な仕事で
どこに何が植わってるのか、栽培については
全部、把握してないそうで、栽培管理は、それ専門の担当がいて
栽培してるそうです
この大黒屋さんは有機栽培が売りで、化学肥料は無使用だそうです
無農薬栽培というわけには行かないみたいですが
他に有機栽培認証も取ってあるようです
そこらあたりは、ざっくりしか聞いてませんので・・・・
ハウスの形状は、拡張している時期により、いろいろあるそうで
ほとんど、自己施工の自己規格で、いろんなタイプがありました
ビニールの巻き上げなどは、ほとんど電動で、婿さんが、自分で施工したそうです
モーターも韓国製のもので、値段も、発注数が違いますから、当然安いです
施設を全部、業者に出すのと、自己施工では、その投資金額は倍以上違うので
ここらのコスト削減は、さすが~としか言いようがありませんでした。
栽培に関しての僕の感想は、全部誉めたいとこですが・・・・
実は、大黒屋さんを指導してる肥料屋と言うのが・・・・
僕が再三ブログやHPで警告してる、堆肥の害、それに関連して
喧嘩した、○○○○○ーム社だったのですね、この会社は、
僕は信用していないので、コメントできません
婿さんに言わせると、以前の会社より、トマトの食味は良くなったと言ってました
それなら良いのです
樹を見る限り、良いとも悪いとも言えません
ただ、僕の感想は、樹が終わるのが早すぎる・・・・
ここは土作りに、堆肥舎があり、牛糞主体に堆肥を作ってるようです
しかし、冬場にも屋根のビニールをはがさないで、散水のみで対応してるそうで
具体的な数値の話は出ませんでしたが、土壌塩類は過剰になっているそうです
土だけは、5年10年というスタンスで見ないと分かりません
僕でも、僕自身が、技術の勉強をしながら、土を作っています
土には、その農家の情熱が込められていると、僕は考えています
オーナー自身がそこにあまり手をかけないで、社員と肥料会社に任せきり・・・・
面積が広大だとそんなもんでしょうかね ~
婿さん、早朝からトラックに乗って市場までトマトも運ぶそうです
そのための4tクラスの自社トラックも持っています
社員が帰ってからも、家族で残ったトマトの選果もするそうです
みんな働き者です・・・・
2階建ての選果場があり、選果機も2台、椎茸、トマト用の巨大な予冷庫
トマトのハウスに菌床椎茸の施設
施設はここだけでは無く、他の場所にもあるそうで
ここに来る途中にも、大きなハウスがあったけど
それも大黒屋さんの施設だそうで・・・・びっくり
これから、トマト、椎茸以外にも、手を広げるそうで・・・・
いったいどれほどの規模があるのか、施設全部を見ることは
出来ませんでした
自宅の他に、中国人研修生とその人たちが住むための寮もあります
企業です、農家と言うレベルではありません
営業は、営業専門の会社に委託し、直接出荷
その他は市場と契約し、市場に出荷
今年は、荷が動かず、販売に苦労したそうです
価格は、固定ばかりで無く、相場にもかけるそうで
あまりの底値に、トマトを1日1t位、捨てた! 日もあるそうです
面積は僕の8倍くらいですが、それでも、売れるトマトを廃棄するのは・・・・
損失は小さくはないです
いかに、トマトを自分で販売するのがむつかしいか分かります
巨大な水槽、ポンプ、育苗装置
これだけの規模です、苗も自家播種だそうです
そのための養生室、発芽室、大きな物です
ただ、ここは、育苗専用施設は無く
普通の農家のようなスタイルで、本舗を利用して、育苗するようで
専門の高設架台のような物はありませんでした
苗の歩留まりは・・・・ざっくり聞いた話では
普通の農家の育苗に比べても、少し低いようです
そこの技術も、社員が担当し、オーナー自身で技術の研究はしてないようで
婿さんも苗については、自分は担当してないから、よく分からない、位の話でした
聞いてる僕も分からなかったです
次に菌床椎茸の施設を見せてもらいました
これは、冬場も雇用を維持するため、トマト農家が良く取り入れる方法です
15万ブロック・・・・普通の家族農家は3000ブロック程度ですから
50倍くらいあります
トマトは、僕らのような個人に対し、8倍です
菌床椎茸は50倍もあります
これは、菌床椎茸の方が面積集約率が高いからだと言えます
菌床は全部購入だそうで、この金額は・・・・でっかいですね。
トマトのハウスに、菌床のハウス、実に広大です
トマトの栽培があるうちに、菌床の支度と、今は大変に忙しいみたいです。
僕の様な個人に比べ
トマトの面積は8倍、生産量も8倍?
暖房機を使っていないので、夏秋トマトを長期期間にわたって
栽培をしてるわけでは無いようです
むしろ、50倍の菌床椎茸の方が生産量も50倍以上ありそうで
こちらの方が主力に見えました
生産量など、詳しい話は突っ込んでいませんから、推測です
トマトがどの程度生産できるは、僕もプロのトマト農家の端くれです
樹を見れば分かります
1本の樹から取れるトマトの量は普通のトマト農家に比べて
有機だけで栽培してる事もあり、決して良い訳では無さそうです
面積あたりの生産力も品質も、普通の農家と変わらない
単純に8倍の売り上げにはならない 、そう見えました
面積を拡大しても、オーナーが畑から離れ
経営に徹する事になると、どうしても生産性は下がるみたいです
見学させていただいて、マイナスの事を言うのは失礼ですが
率直にそう感じ入りました
販売価格も有機栽培を売りにしていても、それだけの有利価格で
販売が出来るわけでは無いようです
いかに、自分でトマトを売り切るのがむつかしいか、教えていただきました
特に面積が大きくなると、相対取引でスーパーに納品と言っても
量が大きいから、調整弁的な取引と合わせて、その割り振りは
むつかしいのだな・・・・そう想像できました
特に高く売ってるわけでは無さそうですが
集荷、選果、運送を自家で行うことにより、資金回収をしてる
部分は大きいように、見えます
大規模トマト農場を目指すなら、こうなるのかなあ~
独立系トマト大手の雄、大黒屋さんでの印象です
大黒屋さんの婿さんが、飛騨の丹生川村に
同じように、大面積トマトと菌床椎茸を栽培しながら
出荷は、農協の協同選果を利用し、家族と中国人研修生、数名を使用して
しかも、菌床を自家製造してる農家さんがいて
大黒屋さんとは、規模が同じでも、まったく違う経営をしてる
トマト農家があるから見に行ったら?っと進めていただきました
行きます!・・・・とりあえず、つてが無いので、何とかコンタクトを
取って、来年までには見学に行こうと思います
大黒屋さん、忙しい中の見学を受け入れて下さり、ありがとうございました。
大黒屋農園から山一つ越えたところにある松田農園
面積は約30アールと僕より少し大きいだけで
おや夫婦と子供夫婦の4人に、夏場だけのアルバイトを数人雇って
仕事を回している松田農園、ここはトマトのみで菌床椎茸などはやっていません
元は、地元の農協系トマト組合の組合長もやっていた松田さん
20年ほど前から直売の取り組みを始め、最近完全に農協から独立したらしいです
選果場も小さなハウスで、机のみ、選果機などはありません
ここから手作業で段ボールに詰めて、ルートの運搬トラックで
愛知県のスーパなどに運びます
その他、地元の直売所、高山のスーパー、市場などに出荷しています
ここは、選果出荷はアルバイトを頼みますが、
栽培管理は基本的にオーナー自身でおこなっています
今年の低単価の状態でも、相対取引のため、昨年より若干の
安めの設定にはなりましたが、相場のような原価割れはしていないので
まずまずの収益を上げられたそうです
ここまで来るには20年間、いろんな苦労があったようで
いろんな話を教えてくださいます・・・・
春先は、苗の販売も収益の一つだそうで、トマトの苗だけで無く
いろんな苗を作って売るそうです
今は、冬用のタマネギの苗も作っていました
育苗のための特別な施設はないようで
そのためのコストをかけ無いのが、スモールビジネスの鉄則かもしれません
栽培は2条1条2条の5列で、ハウスも普通の雨よけパイプに
サイドビニールをつけただけで、冬はビニールを取って、雨、雪にさらします
灌水はマルチ下点滴タイプです
松田さんも堆肥を作っており、土作りに使用するそうです
ただ、昔と比べると、今は三分の一程度しか入れないらしいです
今年は、今まで青枯れが出なかったのに、最近発生しだし
かなりの量のトマトに青枯れが発生したみたいで、来年から
青枯れ対応の台樹を使用するといってました
相場にさらされて居ない分、収益は栽培にかかっています
規模も小さく、相対取引だけに、栽培の安定性が求められます
そのために、栽培には、オーナー本人が当たります
営業も、委託では無く、オーナー自身で行っているらしい
20年の歴史があるので、ある程度
横から横でつながっていくことも多いらしいです
それでも、息子が継ぐ将来を考え、次の手を考えてかないと
いけないと言ってました
大切な事です、今、契約で売り切っているのに
何時、切られるか分からない、次の手を考え続けないといけない
松田さんはそう言います
大切な事かもしれません、学ばせていただきます
大黒屋さんと違い、小規模なスモールビジネスに徹していて
息子さんが後を継いでも、規模拡大をしようとしないで
確実な販売を考えている経営方針
量も少ないから、金額も少額ですが
道の駅でも、市場でも、トマトを、大方、原価割れしないで
売り切ることが出来る見たいです
規模拡大しないで、家族が生活できるだけの、収益を上げる
そういう経営に徹するのは、僕としても参考になりました
松田農園さん、忙しい中、ありがとうございました。
感想
大黒屋さんは、常に毎年、何らかの規模拡大をしているみたいです
僕は、自力拡大とばかり思っていましたが
聞けば、国と県の補助金を相当額、取得してるようです
補助金と言うのは、もらうためには、雇用の増加、施設の拡張
つまり、拡大しないともらえません
僕も、育苗施設の新設に、補助金が無いか調べたのですが
雇用が増えないなら、補助は無いそうで・・・・・
米などを生産するのに、用地を集約して規模拡大するなら
機械などを買うのに、補助金はたくさんありますが・・・・
トマトでも、拡大して、雇用を増やすなら、補助金がありますが・・・・
1農家が、生産性と収益率の改善を行うだけなら、当たり前ですが、補助などありません
つまり、補助金を常にもらうためには、常に拡大し続けなければなりません
収益率はその中で、自分自身で改善をしていかないといけません
松田さんは補助を使わず、生産性と収益改善を個人の努力で行ってきた
小さな経営、スモールビジネスです、地味な経営とも言えます
これで、農家はベンツなどは、なかなか買えません
大黒屋さんは、補助も利用しながら、常に拡大をしている、ビックビジネスです
経営者は、経営者らしく、かっこいいです、ベンツだって買えるのかもしれません
しかし、収益率はどちらが良いのか、でかければ、
動く金もでかいから、簡単に比較出来ませんが
農業のように、天候や相場、栽培に左右される事業において
でかければでかいなりに、リスクも大きく
つぶすと影響があるから、金融機関も融資してくれるでしょうし
資金を借りながら回して、しのぐことも出来るのでしょうけど
常に拡大し続けるわけにはいかないでしょうし・・・・
一つ、一つの事業の収益を上げる努力は
規模がでかくても小さくても必要だと、思いました
大規模経営でも、必ずしも、盤石では無さそうだ・・・・そんな印象を受けました
僕の様な、個人就農者は
黒屋の曽我社長さんのような、度量も器も無いから
ばんばんーと、大金を動かし、1代で大きな農場を作ることなど、とうてい無理
仮に出来ても、僕のような、小物は、たぶん毎日不安で寝られなくなる
ベンツには乗れなくても、家族が食べていける収益を上げられて
大手のトマト農家が何件出てきても、負けないだけの収益率を
上げる努力をする方が、僕のような、小さな人間には向いてるなあ~
そう感じました
これだから、視察見学は良いのです、見に行かないと分からない
中国人と日本人だって、相手の国に見学に行けばよく分かるのです
百聞は一見にしかず・・・・
農家こそ、他を見学し、学び、人間関係のパイプを作って
情報を交換し、自分の経営方針を定め、経営の足腰を強くする
そういう、努力をしていかないといけないのです
これからは、今まで通りにやっていても、生き残れないかもしれないのです
規模の大小ばかりでは無いのです、足腰の強さこそ大事です
僕は、見学に行くたびに、いつもそう感じます。
このブログ、まだ2,3日、手直しします・・・・
台風一過、ありがたいことに大きな被害も無く、次の日は曇りだったので
かねてから、視察交流する予定だった、津具村に行ってきました
折角なので、石川農園のスタッフ、三郎君を誘い
ちゃっかり車も出してもらいました、ありがとうね、三郎君
上矢作が中山間地なら、津具は高原の平野ですね、辺境の村って感じですが
山の上に広い平らな土地があって、ハウス群が並んでいる様は、びっくりです
僕の様にちんまいハウスを集約して栽培してるのとは、状況がちがう
どちらかと言うと、風景は当産地のトップの加子母村によく似ている
結果は、おもしろかったですね~
此処はよそから来た人たちが主流になって就農している小産地で
新しいんですね、だから、しがらみが少ない
それと愛知県は新規就農に手厚い助成がある
岐阜県は新規就農の助成は意外と少ないんだな~と思いましたね
東美濃農協管内は産地としては歴史がありますが
その分、旧来の路地から雨よけになっただけで、技術ベースは古い
確かに低コストの雨よけ施設ですが、収量性が低い
津具は初期導入コストは倍ですが、十分回収出来る・・・と思う
灌水は点滴チューブ、ポリは東美濃と違い紫外線カットでは無いけど
農薬の使用規制は特に無いから、スリップス対策は殺虫剤で、すますそうで
支柱は使わず、つり下げ方式 、台風時は完全に締め切ってやり過ごすそうです
東美濃はただの雨よけなので、台風時はハウスの中に風を通してやり過ごすので
トマト一本一本に支柱がないと、持ちません
品種も桃太郎系、サカタのりんか409などが混在で出荷でき
一緒に箱詰めされ、津具高原トマトのブランドで販売され
それでいて
単価もそう違わない・・・・桃太郎にこだわる当産地が
何でだか、よく分からなく思えてきますね~
若手の就農者が多いと言うことは、食べるのに十分な収益があると言うこと
新規の若手が主流になって技術導入を進め
組合の運営も行っているらしいということ、だから、良い方に良い方に
すぐに変えてしまうと言うこと
岐阜クリーンの様に、いろいろ農家を縛っていないし、
普及所や農協との距離感が、ほどよい、栽培に関しては自立している
僕的には、ここいいな~っていう印象でした。
最初にYさんの農場に行きました
就農15年目の地域ではベテランの農家さん、夫婦でお話くださいました
Yさんの農場は予定に無かったので、手土産を忘れてしまい、失礼しました
一言で言うと、口が悪い~
もうぼろくそでしたね、こちらが全部否定された感じ
よく言えば、自信にあふれているのですね、こっちを心配してくれている
自信があっても、威張って無ければ構わないのです
夏秋で反収13~15tを出せるのだから、当たり前なんですね
平地の高原で、トータルで少し温暖ですが、それだけでこの差は出ない
ここまで築いてきた、自信が垣間見えましたから
でも、たぶん、僕がもう十歳若かったら
間違いなく、喧嘩になるか、あるいは二度と行かないとか言いそうですね
視察に行く以上、相手の言うことをまずは受け入れて
聞く姿勢で行かないといけない
視察に行って、他人のあらを探しても意味が無いからです
なので、とりあえず、言われっぱなしで聞いていました
良いとこばかりでも無いのですが、そこは関係ないので
良いとこで、何か自分たちにプラスにしようと、考えていました
僕にはまだ、いろいろと改良出来る点があることを、気付かされました
まだまだ、改良して、伸びる余地がたくさんある
具体的な話は、ネットではしませんが
施設の改良点、肥料と土作りの考え方、品種と販売について
主に施設の改良点が大きかったですね
肥料と土作りでは目指す点が違うので、一概に比べられない
でも、土を砂と見なしても、収量は取れると言うことが判りました
品種についても、個人のレベルでは、簡単ではないので
すぐは変えられない、でもレース9を破る葉カビが出た以上
桃太郎サニーとギフトはもう終わりかな、どうした物かな~
東美濃は雨よけ施設に、初期の保温対策にもっと力を入れた方が良い、これは間違いない
この改良はすぐにも、取りかかった方が良い、そう思いました。
次は、ネットで見て最初に家を訪問してくださった、Bさんの施設
まさに施設でした
最初のYさんの施設より新型で、同じく点滴チューブですが
液肥混入機や、装置類も新型で高価な物でした
夏秋なのでさすがに暖房機は無かったですが・・・・
Bさんは就農8年目の方で、僕と同じく建設業出身で、状況が似ています
品種は桃太郎系で、Bさんの好みだそうです
僕も点滴チューブですが、同じ点滴でも、Bさんは
2リットル灌水するのに約1時間程度かかる施設のようで
僕のは8分で2リットル灌水できる施設ですから、灌水感覚は違います
植え方も、条間も、品種も前のYさんと違っていて
直立誘引で、広めでした
このあたり、東美濃の様に基本的に全員同じパターン、同じ品種と
言うのとは違いかなり自由度が高いようで・・・・
液肥混入機も高価な電気式の注入タイプで、見たことないです
僕は異端児なので、液肥混入機に普通の機械式ドスマチックアドバンテージを
採用したとき、組合長から、たかが雨よけの夏秋トマトに
そんな混入機が必要か!何を考えているんだ!って怒られ
補助金の対象としても認められなかったのに比べると
東美濃の施設の倍の金額がかかるのに、なおかつ補助率も倍の
愛知県って・・・・良いなあ~
圃場も開けた平地で、周りは、トマト、花卉類のハウス群があり
ほんと、うらやましいような環境でした
まあでも、上矢作も相当な山の中だと思っていたけど
ここも、都市からは遠いんですよね~
同じ時期に苗を鉢上げしているのに
今現在、全く生育ステージが違い、僕とか石川農園より
三週間ぐらい進んでいる感じです
暖房無しの保温だけではこれだけの時間は追いつかないから
気候の差はあるかもしれない、でも今年の様な低温が続く場合
僕ももっと初期の保温をしっかりした方が良いと思いました
早速来年に向けて、今ある施設にどうしたら低コストで
春先の簡易保温が出来るか、改良計画を考えることにしました
同じ東美濃産地のトップ、岐阜県トップ産地の加子母は
上矢作から車で一時間半はかかります、しかも訪問の敷居が高い
同じ管内なのに、別産地のようで、交流しにくいのです
津具は上矢作から車で40分程度、私的に交流するなら近くて良いです
口は悪いけど、人は良さそうですし・・・・
しかし加子母の様に同じ作型、同じ栽培技術ベースでは無いので
一概には、まねが出来ない
東美濃ブランドと岐阜クリーン栽培の基準もあり
ましてや、ハナイチブランドを個人的にも確立したい僕に取って
土を砂と見なし、農薬を減らす取り組みに積極的で無く
化成肥料を中心に据える栽培を、取り入れる事は出来ない
施設を同じようにすることも、資金的な問題もありすぐには出来ない
じゃあ交流することの意味が無くなる・・・・
でも農家同士で情報交換し話をするのは大切です
僕にもYさん達の高収量の栽培方法のエッセンスは十分に生かせるはずです
情報を自分に生かせるかどうかは、自分の問題ですから・・・・
今後もこういう交流は続けていきたいと思います
今回、時間を割いてくださった、津具のYさんBさんに感謝します。
視察研修の続き
視察は民田夫妻と僕、それに中津川市の米農家梅本氏、林農機さんと
5人で行きました、全くの私的な視察です
なので、民田さんの希望でお千代保稲荷に参拝することになりました
農家といえども、自営業、祈願するは商売繁盛と売り上げアップです
参拝でお供えするのは当然、油揚げ
50円出して門前で買います
持っているのは、願い事がかなうのか、判る石
僕はかっこだけだけですけど・・・・重い
以下は僕の個人的感想ですから無視してください
僕は意外と信仰にはまじめなので、こういう所では冗談で願ったりはしません
といって某○ホ○の○人の様に中に立ち寄る事もしないほど
かたくなではありません、お賽銭を出し普通に参拝します
神社で行う祈りは、感謝につきます、今日ここに参拝に来ることができて
感謝、縁をいただけて感謝・・・・本当に良い神様がいると思われる場合
感謝の波動を送ると、さわやかな波動が帰ってくることがたまにあります
だから、パワースポットと言われる神社を回り、感謝の祈りをしてくるのは
結構好きですね。
お千代保稲荷に参拝したら
食事はやはり、ナマズ料理か
岐阜テレビのCMでもおなじみの串カツの玉屋に行こうと
言うことで、玉屋に来ました
串カツを前菜にどんぶり物で昼食を取りました
味は上品な味でした
店内は座敷席は輪島塗の金ぴかで
別に料金は変わりません、まあ話のネタに一つ
午後からは尾関園芸さんを訪問
ここは、農協青年部の縁で紹介していただいたところで
尾関さんは昨年まで、全青協の東海ブロック代表だったひとです
この尾関さん、26歳で脱サラし、一宮市の真ん中で就農し
今39歳ですが、JA管内で唯一の現役専業農家だとか・・・・
主に苗屋さんで、花の苗や野菜の苗を市場では無く
JAの販売店や諸々に直接納めているようです
その話しぶりや、全青協、消防団などの活動から
尾関さんの熱い人柄が伝わってきます。
施設はほとんど自前の施工の様で
恵那市中津川市の苗屋さんのハウスに比べると
恐ろしく簡素な物でした
僕はもっと、ばしっとした施設群かと想像していたのに
結構雑然としていて想像とは違いました
超多忙なのは話で判ります
これで僕なんかより大きな売り上げを持ち、商売しているのだから
施設よりも、まずは、売って売って資金を回収する事を最優先にすることを
僕も見習わないといけないなと思いました。
元手をかければ良いってもんでは無い、ほんとそう思いました。
今日の目的は籾殻の処分、再利用です
尾関さんも、名大と組み、補助金をもらって
籾殻の連続燻炭製造器を開発しています
製造は長野県の会社に委託してあるそうで
今は機械の製造にはタッチしていないみたいですが
尾関さん自体、この製造器を7台使用し
燻炭を製造するプラントを持っています。
驚いたことに
市街地の真ん中で籾殻を燃やしながら製造しているのにもかかわらず
においも、煙も出ない・・・・これにはびっくりでした
しかもそのプラントも手作り
自分で鋼管を加工し組み立て
普通の農業用の白いポリシートを張っただけの簡素な建物
ただのテント構造の建物の中で、7台の製造器で籾殻を燃やしているのに
度肝を抜かれました。
中で、此処までの苦労話を少しだけ聞かせてもらいました
プラントの中は熱いです
籾殻が自分で燃えながら炭になって行く
エコな装置でした
福江さんの様な巨大な炭化装置では無く
自分で燃えながら炭になって行く小さな炉が7基あるだけです。
これで焼成し、袋詰めして販売してるようです。
生産量は少ないので
補助金が無かったら、売り上げで資金回収するのは
結構時間がかかりそうですから、建物が自作なのは正解なんだろうな
と思いました、僕は施設をがっちり建てる発想しか無かったので
目からうろこな話で、参考になりました。
出来た燻炭は実際、野焼きの燻炭より品質が安定しており
米の苗床やポットの培養土などに使用する場合は
これを使ったら、中国からの輸入品ではだめだろうなと思いました
民田さんは、自身の籾殻の処分と
育苗培養土に使用する計画を考えているみたいです
プラントの脇に小さなため池が作ってありました
田んぼの生物を飼っているようです
これも一つの遊びのようです
福江さんもバケツ稲とか作ってましたし
出来る人たちは遊び心がある?
尾関園芸さんも
自分の夢を追い、実現するために、努力し行動に移し
どうしたら資金を回収出来るか常に考えて、がんばってきたのが
何となく伝わりました
福江営農さんも
あれだけ巨大なのに、常に経費削減のために自動化
機械の大型に投資し、いろんな事業を複合して
経営の安定をはかる努力をし続けているのが
何となく判りました
農家は井の中の蛙になってはいけないので
こういう視察は常に必要です
常に興味を持って学ばなければいけません
今回の機会を作ってくださった民田さん
福江営農さん、尾関園芸さんに
感謝します!
来週は津具村に見学に行く予定です、そこでも学ばせてもらおうと思います。
梅雨の晴れ間の良い天気
6月14日に恵那市最大の米農家、民田農場さんに誘われて
2カ所の農家を視察研修しました。
一カ所目は岐阜県海津町にある福江営農さんです
うおおおおおーすげー
東美濃農協のライスセンターよりでっけえ
としか言えない・・・・細かい説明は普通の人には分からないので
省略・・・・でも何億円と言う設備だった
民田さん所も恵那市では大きいけど、そこはやはり濃尾平野
福江さん所は規模が違う、水稲、転作の大豆、小麦の面積を合わせれば
500ヘクタールという規模
それでも海津の水稲の10%程度を担っているだけだとか・・・・
来年はまた、うん億円かけて、乾燥機の設備を更新するのだとか
桁違いの金が動く、まさに、規模の世界
水稲は機械化が進み、まさに規模を追う世界
小規模で丁寧な米作りとは全く違う、農業の世界を初めて目の当たりにしました。
見たことも無い自動設備、巨大施設、大型農機
家のトマトハウス設備がここの大型農機1台分くらいの金額と同じ・・・・
同じ農家と言っても、もう、別世界。
なぜか、苗箱だけ
女性が手で洗っていた
これも機械があるのに
此処だけ手だった
たぶん、人が遊ば
ないように、仕事を
意図的に作って
いるのだろう。
わかんないけど
聞けなかった。
そんな巨大な福江さんでも
小学校の食育にバケツ水稲を作っているのだとか・・・・
植わっているのは古代米でした
ちょっとした遊び心か?
育苗施設
これもでっかい・・・・
これは苗を育苗するだけで後の期間は空っぽらしい
此処も、灌水装置のタイマーが壊れているので
ストップウォッチで計測し手動で灌水しているのだとか
タイマーなどほんの数万円で直りますやん
億の投資をする会社なのにね、不思議・・・・
苗を取り出し、育苗についてしばし談義中
このあたりは、規模の違いを超えて、農家同士の
交流という感じでした。
今日の一番のお目当ては、米農家さんの
籾殻の再利用方法です
ここ福江営農さんでは
籾殻の一部をストーブの燃料に加工する機械を導入し
その燃料が売れないとなるや、炭化装置を導入し
バーベキュウ用の炭、籾太郎と名付け商標を取り
販売をするのだとか・・・・
その一式の投資金額で俺のトマト設備より高かった・・・・
しかも、試験(お遊び)の様な物だとか・・・
出来た炭は原料が籾殻だとは思えないほど堅く、火持ちも良いらしい
近隣に材木の無い、平野ならではの発想だと思いました。
高価な機械だけど、日、加工量の少なさは欠点かな
前に恵那市岩村町での実演機を見たとき、その値段を聞いて
導入しても、元が引けんやん・・・・と思いました
福江さんはそこからさらに、倍の値段を投資して
炭化炉を導入してしまうとは、まねは出来ません
きっと、なにか、作戦があるんだろうなー
へー、ほー、ため息ばかりの視察でした
そんな農家の視察を快く受けてくださった、福江営農さんに感謝
ありがとうございました。
福江営農からの移動中に
道路脇に水稲の乾田直まきを発見!
さすが米農家、すぐに脇に車を止めチェック!
寸法や深さ、状況など、いろいろ調べていました
農家はそれぞれ、課題を作り研究することは大切です
それと興味を持つこと!ただの通りすがりの風景で無く
あっと、車を止めることが、やはりトップを走る農家だと、関心しました。
続きは長いので、その2に続く・・・・