10月20日を過ぎて、今年もハウスの蒸し込みを始めました
ハウスのポリフィルムは、朝は午前10頃までと夕方は午後3時から下ろしたままです
ポリの裾は固定していないので、風が吹けばポリがふわーっと膨らみます
ヘタに固定すると、強い風で破られるからです
なので、強い風が吹くと、自然にめくれ、ふわふわしてます
それでも、ハウスの谷間も、雨水の排水用の小穴を開けた
フィルムで覆い、空気の動きを遮ってやると
晴天で、日中は気温40度、湿度80%位まで上がります
上がりすぎると良くないので、ポリの裾をあげて、風を入れると
外気が20度前後、湿度は20%以下なのに
気温約35度前後と湿度は40%程度で、推移しますから
ポリフィルム1枚でずいぶんと変わります
夜間は完全に閉めても、暖房は無いので、朝には外気と同じ温度になります
温度の下がり具合を遅くする程度しか効果はありません
夜間のハウスは、解放していても、湿度は90%近いので
開けても閉めても、変わりません
ハウス下部にはポリの隙間も多いですけど、あまり問題になりません
日中はハウス内の温度を上げ、トマトの玉を日にさらし、乾かし
玉の温度を上げていきます、夜は緩やかに、玉の温度を下げます
実際どうでしょうか?
これだけの温度差を玉に与えると、だめになる玉も多いです
日差しによる黄化玉、軟化玉、そして裂果
収穫量の3割になるときもありますが
それでも、この時期にも、玉は目に見えて伸びますし
色も良くつき、熟す日にちも、早くなります
低温で、エスレルかけても、収穫量が少なければ同じ事です
常時、直射日光にさらされると、黄化してきますけど
黄化を防ぐには、頭に、玉を少し隠す程度の葉が必要です
しかし、軟化は、どうも別のような気がします
裂果も、日差しだけではないように、見えます
直射が当たっていても、きれいに収穫出来る玉もあります
日陰でも、裂果は裂果になります
ハウスにより、品種により差が出ます
ハウスによる差は、結局、窒素やミネラルがどのくらい、玉に効いてるのか
簡単に言うと、そういう感じです、詳しくはまだ、自分でも調査中です
品種によれば、温度差がひどければレイカでも裂果は出ます
桃太郎は、もっとも出やすく、日陰でも、かわりは無いような感じですけど
やはり、バランス良く生育しているハウスは、裂果は少ないように見受けられます
試験所の様に、毎日、玉数を数えて比較する暇はないので、印象ですから
正確な話ではありませんけど・・・・
軟化玉は、温度の影響も大きいようで、黄化玉とセットで出やすい気がしますが・・・・
何か別の要因もあるようで、ほとんど出ないハウスと
沢山でるハウスと、蒸し込み初期には、はっきり差が出ました
蒸し込んで、温度差が大きいと、表面だけでは、すぐに分からない、玉の持つ品質差が
出やすいのでは無いでしょうか?
ハウスごとに発生がばらつき、正直、一定の法則が見いだせていません
軟化玉は
何故か、夏場は桃太郎の方が軟化しやすいですけど
いままで、桃太郎を主力にしてた頃、それほど軟化には悩まされませんでしたし
裂果も、初年度、2年目には、それほど発生してませんでした
レイカを主力にした今年、蒸し込みを始めたら
レイカに軟化が、急激に増え
桃太郎は普段とあまり変わりないので、これは夏と逆の現象なので
理由や、発生条件も、はっきり、絞れなくて
なので、今は、発生度合いをチェックして、一定の傾向を見てる状態です
それでも、この状態で、玉がまだ伸びているところを見ると
温度を上げずに、エスレルを使用するよりは
後半の収量確保には良い方法かと思います
エスレル使うと、温度を上げられませんから、樹の動きは遅くなります
まだまだ、ポリフィルムの張り方、固定の方法など
改良点だらけですけど
低コストで手間もわずかなので、当分はこの方法を改良していこうと思います
構造的に完全密閉ハウスの方が、完璧ですけど
夏場の気温対策用に、高天井にし
妻面は完全に解放
サイドも高い位置で解放してますし
台風時は、ハウスの中を風を通して、ハウスの倒壊を防ぐ
考え方の産地なので、ハウスの設置構造が
完全密閉を想定していないのです
妻面に扉を取り付け、サイドビニールを全棟に取り付けるのは・・・・
実際、開け閉めが必要な期間は、1年でわずか2週間程度
後は、締め切りで大丈夫なので
常設で、取り付けるのは、コストもかかるし、維持費もかかるので
古いポリフィルムを用い、短期間で、貼り付けをし
突風でちぎられても、すぐに交換できる今の形態で
しばらく様子を見続けようと思います
僕のハウスは施設の4割は、妻面が解放なだけで
サイドビニールは取り付けてあるし
どのハウスも構造的には、風圧に耐える、強固な物ですから
改良するのもむつかしくは無いですけども
妻面を頑丈に固定し、扉を付けるのは・・・・
コストがかかるし、作業のじゃま・・・・そう感じています
視察などで思うこと
産地には産地が長年培ってきた栽培パターンがあります
それは、その産地にあった形で進化してきています
確かに、固定観念に縛られる事もあるでしょう
ガラパゴスの様な事もあるでしょうが
しかし 、その先人達が作って来た栽培パターンには理由があるはず
そこの所を無視はできません
たとえば
以前、津具村のYさんが、トマト1本に支柱1本は無駄だ
と言ったことがありました、それは、津具はワイヤーと支柱で
ネット状にし、トマトを斜め誘引すると言う物です、この方が
手間がかからない、そう言いました
しかし
ここは、雨よけハウスから進化した地域です
台風が来たら、ハウスのビニールを飛ばして、骨組みを守り
トマトを雨風にさらします、そうして、台風が行ったら、すぐにビニールを
張り直します、トマトは支柱に支えられているので、雨風を受けても、倒れません
津具はハウスを閉め切ります、もしビニールがはがされたら
ワイヤーでつるされたトマトは、風で大きく揺さぶられます
だから、天井も低く、強固なハウスで、常時、完全締め切りができる
ハウスです、初期投資も倍近い金額です
いきなり、支柱だけを止めたら、台風の時に、ひどい目に遭います
ハウスもそれに合わせて、構造を変えないといけません
地域の歴史と、栽培パターンにはそれぞれの流れがあります
そこを踏まえて、相手の栽培方法を見ないと、せっかくの
アドバイスも、生きてきません
僕は視察に行きますけど
実際、そのまま、栽培技術を取り入れることはありません
たとえば、飛騨の3町歩のトマト栽培と、僕らでは
栽培のねらいも、期間も資材もかなり違う
そのままは、持って来られませんし、まねは出来ません
じゃあ、参考にならないのか?
僕自身の考えは
それは、受け取る側の問題だと考えています
相手が見せてくれた圃場、開示してくれた考え方
話す中で分かってくる人柄など
そこから、いろんな情報を見いだし、受け取ります
そして、自分の経営に生かしていきます
自分の必要な情報を、結果でぽんっと、あるいはレポートでぽんっと
得られるのか? そういう風に考える人の方が多いのでしょうか
視察見学に行って
何が得られるかは、見る方の力です
例えば、三人が行けば三人とも違う事を受け取ります
僕が視察に石川トマト農園などを誘うのは
帰りの車中で、見学した印象を、皆で話し合って
別の見方をしていたり、感じたことも、気づいたことも
自分の情報として、重ねて、得るためです
こちらの目が耳が、節穴なら、どんな技術を見ても、何も得られない
こちらが、見いだす、力があったら、うまくいってない、失敗だらけの
圃場からでも、貴重な情報を見いだす事が出来る・・・・
情報の収集は
出し手、提供者の問題では無く
受け取る、見る方の問題、そう考えています
逆に、僕は、相手に、何か意見をするときも、ああしろ、こうしろって
方法を固定して言いません
極力、考えられる、状況を想定して
いろいろ言います、一つの項目に対し、何個も、想定を提供します
なので、わかりにくいという人もいますが、こっちも
相手の状況を完全に分かるわけではありません
なので、想定状況を出すにとどめます
僕の話から、相手が必要としてることを
見いだしてくれれば良いと、考えています
僕のブログをわかりにくい
字が多いので、読めないから、もっと絞って字数を減らしてほしい
とか言う人もいますけど
これは、相手に取って、何が必要かは分からないので
読む人によって、ほしい情報は違うだろうから
いろんな事を織り交ぜて、発信しています
このブログは、僕の考え方そのものです
売るための出版物とも違う
視察で、花村トマト農園を見学し、僕の話を聞いたと思ってください
これが僕の個性です、そこから何か
見いだしてくださって、お約に立てたら
感謝です・・・・
トマトの生育は、ことレイカについては、後半は目標通りです
桃太郎は・・・・もう一つおかしいままで
理由も50%位しか解析出来ていません
農業は数値で的確に判断できる項目ばかりでは無く
もちろん、分かる数値との関連性は推察しますけど
経験即的な面が多いので、ブレーンや普及所の職員を呼び
見てもらいながら、話をして、解析をしてもらいます
また、自分自身で、他の生産者のハウスを見て、比較し
何が起きているのか推察します
農協職員で今、この巡回しながら、解析出来る人はいません
就農希望者はびっくりするかも知れませんが、東美濃農協には
スペシャリストはいません、自分の目と県職員の普及員が頼りです
でもね、僕のブレーンも普及員も、それぞれ違う見解を言うのですよ・・・・
それぞれ、信頼する技術者ですけど、見解が違う?
農業は、未だそういう産業なのです
僕の所の作物の生育の流れや、施肥や灌水の状況、気候
しかもトマトに限っている
たまに見に来ても、今の状態は、ずばり分かりますけど
(それすら?な普及員もいらっしゃいましたが)
そこに至る原因、過程までは読めるわけでは無いのです
一つの現象に対し、そこに至る、要因が多すぎるのがその理由ですけど
時間があれば、話ながら、推理を詰めていけると良いのですが
ぱっと見に来ただけでは、推論を言うだけですから
後は、自分自身で、要因を洗い出し、いくつか推論を吟味して
おおよその推論を出して、来年の改良点にします
来年は来年で、また条件が変わるので
また推論になります、今の所、この繰り返しです
自分の農場は、自分が1番の研究者になる・・・・絶対ですね
普及員やコンサルタントは、僕らより、沢山の現場を見てるわけです
僕の見解ですけど
農業は、順調な所を見ても、どうして順調か、実はよく分からない
すべてがバランス良く行ってると、良いと言うしか無い
不調な所を見ると、原因が分かったりする
不調な物を、対策で、調子を戻したりすると原因がはっきりする
なので、不調な所を沢山みて、原因を解析するのが
経験を積むには良いと思うのです
それで経験を積んだら、見ただけで、推論がいくつか頭に浮かぶようになります
そこから、また詰めていけばいいわけです
なので、他のハウスに行ったら、良く観察し、質問をして
自分なりに解析して、覚えていないといけません
僕も素人なりに、だんだんと、それが出来るようになり、経験を積めました
また自分のところが
経営破綻に追い込まれるほど、トマトがまともに生育しなくなり
トマトの味も評価も落ちてしまうという、恐ろしい状態の屈辱から
この4年、まだまだ勉強は足りませんけど
必死にもがき、努力させてもらったので、おかげで、いろいろな
植物の仕組みを、学んで、知ることが出来ました
今、ようやく、自分のトマトの調子が上向いて
少しは自分の予想通りに栽培が、出来るようになってきました
それで、他の人のハウスを見ても、いろんな状況が、少しは読めるように
なってきました、これで、少しは、定例会でも他の生産者の役にも
立てるかな~と思っています、まだ出番は無いですけど
石川農園の後半、どうして疫病が多発したか
定例会では、農薬の話と、換気をするようにと言われただけでしたが
僕は、ゆっこ社長と、石川ハウスの土をほじくりながら
哲也時代とゆっこ社長のやり方の違いや、今年の栽培管理の手順から
おおよその理由を推察しました、たぶん理由の70%位にはなってるはずです
その理由は、一般的な疫病の理由では無く、灌水や施肥パターンの問題で
基本的な所に、見落としがあると僕は推論を出しましたが
ゆっこ社長は・・・・?そんな事あるのですかという位の話でした
合ってるか間違ってるか?今年はもはや手が着かない・・・・
来年の改良点になりました・・・・
これは、ノウハウだから、ネットに出しません
病気は必ず原因がある、そこを解析出来ないと、病気は減らない
農薬ばかり使う考えでは、いつまでたっても、理由にたどり着けない
必ず理由がある、そしてそこにたどり着く努力は必要です
その上で、農薬を有効に使用するのが、今できる最善かと思います
今の時期、トマトが熟さないので、エスレルを使う人が多いです
エスレルとはエチレン・・・・植物を熟させるのに使う成分のホルモン剤です
僕は就農時、他の生産者のエスレルの使用状況を見学し
就農時から自分自身では使ってません
理由は、何となく不自然な感じで、美味しく無さそうに見えたから
不必要に柔らかかったりしますし・・・・
なので今は、蒸し込みに切り替えました
蒸し込みとは、ハウスを密閉し、灌水し、日中のハウス内の温度と湿度を上げて
自然に熟させる方法です
これだと病気が増えるし、軟化も出ますけど、一応、玉伸びも良いですし
均一に色んできます
夜間は1桁まで気温が下がるので、以外と病気が出ません
また、カビを避けるため、トマトの玉が日に当たるように、玉出しをします
湿度と温度が取れるように、下葉を取って、地面に日が当たるようにします
それらをセットにして、蒸し込み作業をします
これは、就農時、ここ木の実は寒いので、トマトの切り上げも早いから
農協では、エスレルを使うよう指導されましたけど
10月にまだまだ、玉伸びさせて、11月まで出荷し収量を確保するため
僕は、農協意外にも、僕の技術ブレーンにも相談したら、この蒸し込みを提案されたので
採用しました
なので、これを行っているのは僕だけです
理由は、手間がかかる、らしいです
下葉を取って、玉を出さないと、効果が少ないし病気が増えるだけだから
僕が、調子が上がってないので、誰もまねしません
なんで、らしい、かと言うと就農時からこの作業を習慣にしてしまうと
これで、作業の段取りを普通に組んでいるので、別段、苦ではないからです
一旦手を抜くのを習慣にすると、手を掛ける作業が苦痛に感じます
なので、僕は体の許す限り、作業の手は抜きません
それに、今年、津具村のYさんBさんからの提案で、初期も保温すべしと言われ
そう、僕は最初の収穫が遅いのですけど、最初も温度確保すべきでは無いか?
と言われ、今年やっと、自分の、温度確保は後半だけしか
気にしてなかった事に気がついて、初期、遅いのは、それが原因で
僕は、木の実地区はこんなものかと、最初を考慮していない自分が
いかに、習慣に慣れていたのか、恥じました
なので、来年は初期も保温します
ここの産地の人間で無いブレーンや津具の農家と交流することで
気がつく事もあります、でも、よしっと、改良に乗り出すのは
自分自身です、自分が習慣に合わせて考えていたら、できません
栽培も含め、決めるのは自分ですから、自分が常に考える
思考停止しない状態を保つために、視察し、交流は欠かせませんね
灌水はいつまでするの?
9月に入ったら、玉に味を乗せるために水を切っていけ?
味は温度差と施肥で乗って来ます、9月に入れば、味は乗ります
水を切ったら、玉が伸びようとする段は伸びられなくて
栽培終了までの、総収量は落ちます
僕は、11月まで灌水します
ハウスを密閉し、気温を上げていても、完全には密閉せず、日中は少し開けます
風は中に入り、日中は樹も土も乾きます
ここで灌水しないと、根も傷み、玉も伸びません
レイカは10月一杯、桃太郎は霜が降りるまで
玉は伸び続けます
灌水量は気温に正比例し、施肥も水だけだと、樹が老化するので
少量だけど、施肥を続けます
先端は摘芯してるので、当然ですけど
脇芽は伸び続けるので、時々、取らねばなりません
脇芽が伸びると、当然新葉がでて来ますし、先端の方は繁ってきます
だけど、玉も良く伸びますし、玉つやも良い物が出ます
地下水がある人なら、水を切っても玉伸びしますけど
うちは地下水が低いし、浅根栽培なので、こうなりました
11月まで収穫する以上、10月は玉伸びさせます
後は霜が降り、気温が氷点下になって、樹が枯れるまでです
灌水は氷点下になる予想の、1週間前にパイプの水を抜いて、停止します
夏秋トマトで飯を食べている以上、最後まで、トマトに掛けます
農協の指導とは違っても、いろいろ自分で見聞きし、この方法に
たどり着きました、選果場内でも標高は高い方ですが
後半の終了は、しっかり出ます
11月は、夏秋は単価が安いから無駄だと言う意見もありますけど
選果場は動いていますし、長期出荷も目標の一つですから
これで試行錯誤してます、来年は初期も保温を試験しますし
なんでも、一つの考えに捕らわれないで、試行錯誤を続けようと考えています
恵那市内で90ヘクタールの米を扱っている民田農場さん
一回ももみすりの現場と、施設が動いているところを見たこと無いので
無理言って見せてもらいました
まるで、マジンガーZの格納庫のような施設で、内部の高低差がすごい
ここにマジンガーかガンダムが立ってたら・・・・くだらない事
考えていました
民田さんは徹底した考えの持ち主
通常、土地の高低差は不利に考えて
なるべく平地にして施設を建てますけど
逆に、高低差を利用して、効率を上げるにはどうしたら良いのか
施設の配置は高低差を利用し、建物には金がかかったけど
作業効率を買う!この発想で、作られています
施設の機材は、中古でそろう物は中古・・・・
必要とあれば最新の装置も導入
これだけの資材、普通は助成金をもらって新品でもおかしくないですけど
助成金もあるようですけど、ほとんどが、ネットなどで集めた中古だそうです
すごい施設でした、早朝から無人で動いていました
袋を積むロボットも入っており、自動化もされています
季節的にしか使用しない物は、レンタル・・・・
必要以上に物を待たないそうです
民田さん、90ヘクタールの面積がありますけど
なんと、トラクターも田植機も持ってません
目標面積は300ヘクタールだそうで、今も規模拡大に取り組んでいらっしゃいます
ここは中山間地、米は平野よりうまいけど、作業効率は落ちる
だから、田植えも、耕起も、稲刈りも、自分でやってたら
利益は出ないそうで・・・・
民田さん自身は、育苗と精米、販売に特化してるみたいで
田植え、耕起、稲刈りは、それぞれ専門部隊に、請負させるという
方法をとっているようです
僕は稲作はよく分からないし、そのあたりの経営方法は
民田さんから、詳しくは聞いたこと無いので、分かりませんが
ここまで来るには試行錯誤の連続だった・・・・そうです
ほんと、農機具を持ってないし、施設は巨大でも機械は中古品だらけ
それでも、米専業で、食べている方です
考え方は、ちょっと飛んでいて、普通の百姓ではありません
自分の時給を、3万円に設定しろとかって、言って笑ってます
僕もいつも、ケチョンケチョンに言われます
ブランド立ち上げて、格外品を売るな、止めろ!
直売所で1日、1万2万売り上げて、どうするの!
もっと大きい金の動きを作れとかって言います
お前も小さいなあ~とか言われて返す言葉もありません
はあ~、すいません、小さな人間です
土地を借りて、金を借りて、大規模にやれないのか?
どうなんだ、検討したのか?努力したのか?
そう、叱られます
稲作は、機械化産業です、規模の倫理が十分通用します
規模拡大と、効率化の塊の産業です
一定場の作業効率が得られる大きな田んぼを集め、大型機械で、短時間で作業をすます
小さな、機械の入らない田んぼは、当然切り捨てる
育苗も、ライスセンターも集約する
耕起の人は次から次に耕起を専門にし、機械の稼働率を上げる事が出来る
後ろから田植え専門が田植えをする、機械の稼働率も高い
トマトは労働集約産業です、規模を拡大しても、効率が上がらない
最近の視察で感じた事です・・・・
機械化出来る事が少なく、結局、人を増やさなければならない
僕としても、大規模化で、僕のこれからの方向性を見いだせないのが事実
視察のブログには書いてませんが、土地を持っていても
規模拡大で破綻したトマト農家も、県内にはいくつもあるのです
それだから、大規模で経営し続ける、大黒屋さんや橋場さんはすごいのですよ、でも怖い
トマトも旬の夏場のレギュラートマトは供給過剰になりがちで
価格は暴落しやすいです、このあたりの収益の話は、以前ブログに書いた通りです
冬の雇用確保の仕事は菌床椎茸が主流になりますけど
すでに需要と供給バランスは崩れ、価格の下落が進んでいるそうです
だから菌床にこだわったり、販路を変えたり、実際は何とか人件費をまかなえても
会社自体は儲からないことが多いそうです
拡大すれば、金が要ります、人件費を払いながら、借金を返済しながら
不作に暴落・・・・こうなったら・・・・・・
すでに拡大した経営体でも、施設の維持費はかかりますが
このトマトの値段も下がり、菌床椎茸の価格も下がりでは
今から、大黒屋さんをまねしたら、たぶん、・・・・・(^◇^;)
何億もかけた温室トマトの会社だって破綻した例があります・・
おおきな金の流れを作って、儲けたいなら、トマトだけでは無理だし
土地の問題もある、上矢作で農業なんかしてないで
東南アジアでも進出しないといけなくなる
いったい、何やってるの、自分は何者、何がしたいの・・・・?
そこを見失うと、どうにもならない
僕も20アールほどの稲作をやってます
親父に任せきりで、苗は農協の育苗センター
田植えは営農組合の田植機
稲刈りは、営農組合の大型コンバイン
精米は農協のライスセンター
米を、ライスセンターに出したら
自家用の分だけもらってきて、後は拠出
ライスセンターは、一括して精米だから、自分の栽培した米は
全体に入ってしまうから、分けられない、だから僕も
普通の東美濃コシヒカリを食べています
うちも昔は、数ヘクタールの米農家でした
僕が5歳くらいまでは、精米した米が家の土間に積み上げられていた記憶があります
田植えも当時は手植えで、大勢の人を頼んで、植えていましたし
苗も自分のところで作っていました
いつの間にか、米は、兼業になり、機械化されて行き
ついには、自家用+アルファの生産で、トラクター以外は廃止してしまい
そのトラクターすら、今のが壊れたら、廃止しようかという所まで
いってます・・・・何故?
だいたい、兼業農家は、機械代をサラリーや年寄りの年金から拠出していて
米の金で、償却出来ていない・・・・
上矢作でも、年寄りが止めたら、収入も減ってるのに、わざわざ金を田んぼに
つぎ込む人は減ってます、だから小型の農機具の販売量は減っている
それで、助成金をもらって、大型機械を持ってる、営農組合に委託する人が増えている
作業委託しても、米が安いから、作業代金が持ち出しになる
だから、組合に貸し出す、田んぼ貸しても、田んぼを維持するだけで収入にはならない
米は自分の食べる分は買った方がコストがかからない?
この田舎ですらそうなってしまうのが現実
僕も
トラクターを持っていて、ついでに
田植機を自分で持って、自分で田植えをすれば、かろうじてマイナスにならないから
田植えくらいはやるべきだと言われた、ただし・・・・機械は全部中古
離農する人から。安く買った機械で、長く使うべし・・・・
ついでに、米は、農協のライスセンターで無く、民田さんみたいに個人の人に
頼むともっと、いいよって言われた
どうしようかな?、耕地はあります、ほとんど、繁殖牛の中根さんの牧草地になってますけど
トマトの経営を考えると、米は趣味だから、あまり収入になりませんが
趣味として考えれば良いですけね、まあ、機械化産業だから、安く、中古の機械を買って
子供が巣立ったら、50アール位はやれるかな・・・・手を掛けない、慣行農法で
趣味程度に、ざっくりとやるのならいいかな?
経営の柱、トマトはどうするのか?
民田さんは、直売に手間を掛けるなら、栽培技術を上げろ
とも言いました、もっと儲かるトマト農家を見に行け!とも
やってますよ、時間の許す限り・・・・
たまにはこうして、ケチョンケチョンに叱られるのも、刺激になって良い
そうしてまた、自分の考えに、慣行や習慣になってる作業や方法を
見直す・・・・視察に行っては、自分を見直す・・・・
人の振り見て我が振り直せ・・・・成功者ばかりで無く
失敗の現場でも、勉強になります
要は、僕の、とらえ方次第ですから・・・・
僕自身は、規模拡大では無い方向で、経営を考えて居ます
海外に展開するわけにはいかないので、この上矢作でトマトで
食べて行けるだけの、収入を得られる設計をして、事業展開していきます
それで出来るかどうかは・・・・相場にも左右されるから
だから、相場に左右されない方法を模索してます
常に考えて、改良していきます、自分の考えが停滞しないように
自分で自分に刺激をあたえる事をしないといけないので
視察見学にいったりして、他の農家との交流は続けますよ~
それにブログを書きながら、自分の考えをまとめたりしてます
ブログも、誰に向けて書いてるわけで無く
自分自身の頭の整理のために書いてますけど
農業の現場を知りたい人の役に立てば光栄です~
10月に入り
トマトの色づきにも時間がかかるようになり
朝晩の気温差も大きく、夏秋トマトが1番美味しい季節になりました
いつも通りの定例会
出荷の無い午後、皆でぞろぞろと、それぞれの圃場を回って見ていきます
もう気温も下がり、トマトが熟すのにも時間が必要です
どこも、作業に余裕が出来てくるのですが
疲れも溜まっていまして、適当に休みを取ったりします
岩邑町の組合はもう、樹が終わったようで・・・・
うちからスタート
うちの写真は別に出すのでパスして
石川農園から
ここは、旧の石川農園と追加で新規に始めた石川農園と2カ所あり
旧は石川ゆっこ社長が基本的に管理し
新規はスタッフ三郎君が管理しています
みなで、ぞろぞろ見学しながら、あれこれと話をしています
ゆっこ社長は、疫病のことで、組合長に相談しています
今年は珍しく、農薬の使用限度に達してしまった、ゆっこ社長
この乾燥の気候でも、疫病がしつこく発生し、防除を繰り返すも
止まらない様子で、もうこの先はテデトール・・・・手で取るしか
無いのかの話です
僕なら、葉を欠いて、もっとすっきりさせ、風を入れて乾燥させる
雇用だとそこまでやれないかな・・・・皆そこまでの危機感が無い
僕はオーナーだから、給料に関係無く、体が動く限り、手入れしますが
ここは、そうは行かないかな~、三郎君はかなりがんばって手入れしてますが
農女達はお疲れで気味で、そこまでやれないかな・・・・
次は、同級生の親でもある、Hさん
お袋さんが主に管理していますが
なかなか、働き者です、面積は縮小に縮小で8アールほど
なにせ70代ですからね、何時引退しよう、何時引退しようとか言ってます
お袋さん、すごいんですよ、この時代のおばさん達は本当に働く人が多い
親父さんは、病み上がりで、あまり動けないのに
小面積ながら、一人で、しっかり手入れしてます・・・・
成績も悪くなく、トマトをしっかりと栽培しているだけでなく
他に栗も栽培しています、栗とトマト、70代でもきびきび働くご夫婦です
副組合長、かねさんのハウス
石川農園のブログでも紹介されているように、少年おじさん・・・・
いつも遊び心一杯のかねさん
今日は、試作のメロンを振る舞ってくれました
以前紹介した、トマトがどこまで伸びるかクイズ?
まだ続いています 、結果は来月の定例会にて
防除の回数は一桁と一番少ないかねさん
そのせいかどうか、すすカビで下の葉はぼろぼろで
それも取っていないから、ハウスの中はカビばかり目立ちます
なにか、考えあっての事だと思いますけどね・・・・
ふと見ると、ゆっこ社長、しゃがんでます・・・・
いすがあったら座りたい、壁があったらもたれたい、布団があったらもう寝てたい
そのくらい疲れています、僕もそうです、集中力も落ちていて
車の運転も気をつけないと、時々ボーとします
ちょっとやそっと休んでも、抜けない疲れが溜まってます
最高齢、Gさんのハウス
旧、土建屋時代には一緒に仕事もした、Gさん
水槽の池には水草が・・・・これも水の浄化に良いとの事?
面積は一番小さく、Gさんも、何時引退するかな・・・・っていつも言ってます
今年は、調子が良く、病気も少ないそうで
やっぱり葉は取ってませんが、カビは少ないです
最後は組合長のハウス
トマト歴、約30年のベテラン
政治的には僕と同じ革新ですけど、トマトでは保守のようで、なので
トマトにも革新の僕とは、意見が合いませんけど、それはさておき
さすがに30年のベテランです、成育は毎年安定していて
大きな変化はありません
農薬の使用限度には達しているようで、もう、化学農薬は使えないとか
言ってました、それかどうか、地上部には病気はあまり見えません
ここは、青枯れという、土壌病害に悩まされていて
これは、直接使用できる薬は無く、発生したら、そのトマトは終わり・・・・
土壌の青枯れ菌を殲滅する、土壌消毒くらいしか、方法はありません
長年作っていると、どうもこの青枯れ菌が増えるようで
現代農業などでも取り上げているように、農家には深刻な問題です
今年は、春に、土壌殺菌したにもかかわらず、また発生したそうで
靴の裏に菌がついて、移動する可能性があるので
そういうハウスには立ち入れません
いつものように皆で巡回し
最後は、県の農業普及課が配布する資料と
農協の資料をもらって、簡単な説明をして、質疑応答で、終わりです
みな、疲れが出ています、だからか、手入れも適当になってきます
僕以外、下葉をしっかり取った人はいません
そんなの必要無い、そう言われます
無駄かどうかは、これから、分かって来ますよ・・・・
僕も無駄な事はしてません
今日は、かねさんが、試作のメロンを皆に振る舞ってくれました
何故か、蔓の方は苦く、先に行くと甘くなると言う・・・・
メロンはやっぱりメロン、誰にでも、商品になる
美味しい物が出来るわけではないようで、かねさんも、試行錯誤してるようです
質疑応答と言っても、特に出るわけでは無く、今回
僕が疫病に使える薬の質問をしたのと
灰色カビの新薬の質問が出ただけですね
灰色カビに一番良く効く薬は、カンタスドライフロアブルというやつですが
みな、それを、2回、3回と使用するので、直に効かなくなる
その話がでて、新薬で強力なやつが出るので、それを使用しよう見たいな話です
僕はと言えば、カンタスは1回は使用しますが
他の高価な薬と合わせ、ローテーションを組んで、どの薬剤も1回か
かなり、間隔を開けて、2回位しか使用しません
それでも、疫病予防剤のライメイは毎月1回、3回使用するので
これは、来年は改良しないと、いけません
ここまでの使用回数は14回で、まだ限度まで4回あります
これも、かなり、警戒して余分に予防したので
本来10回程度に収まるはずです
あと、エスレルの使用についての注意事項・・・・
僕はエスレル使って、玉を熟させるのは
柔らかくなりすぎるし、美味しく無さそうだから、しません
僕は、ハウスを囲って、蒸し込みして、11月まで、まだまだ玉を伸ばし
色づけは、湿度と温度をかけて行うので使用しません
そのための、下葉欠きと上部の玉出しです
玉出して、日に当てないと、色つかないし、病気が出る
最後まで気温で、熟させます
目的があっての手入れですからね~
それに今年は、ブレーンの技術も、うまく使えるように試験してみて
理論通り、病気は減って来た
理屈が分かれば、応用もむつかしくは無いです
いろいろな方法が見えてきました
来年も、施肥パターンや灌水方法などを改善して、病気の発生をもっと抑え
化学農薬の使用回数も、もっと減らしていきたいですね・・・・
疫病出ていても、薬の選択と、カウントが無いから今後どうするかの話は出ます
でもね、定例会だから、何故今年は疫病が多いとか、何が不足してるとかの
解析くらいして、別の対策方法や、来年に向けての改善点とかも出せば良いのにね
僕は、いくつか理由を推定してみたし、不足も推論を考えていた
まあいいや、これはゆっこ社長と相談しよう
葉カビが出るから、桃太郎8から桃太郎サニー、ギフトに変えたのです
なのに、葉カビが出ないだけで、代わりにすすカビにやられる
ついでに8より灰色カビに弱い・・・・
品種だけ変えてもだめですね、カビの出る原因を解析し
栽培方法まで改良しないと、カビが出る人は結局、なにか出ます
そこまで、突っ込んで、考えるべきですね
トマトに青枯れ病との戦いは必要な技術です
現代農業で特集されるほど、深刻な問題です
台木を変えても、土壌に青枯れ菌が蔓延しないような対策が必要です
年々技術は進歩し、なんで菌が繁殖するかは、だいたい分かって来た
新しい技術を取り入れ、土壌改良していけば、青枯れの蔓延は防げると考えている
毎年、毎年、土壌消毒してもすぐに蔓延します、その理由も分かっている
なのに、この6年、同じ話をしてる気がする・・・・
僕は青枯れ菌が、繁殖しないような土作りを、ブレーンと相談して
就農時から行っている、ここは地温が低いから、元々出にくい土地だけど
対策は、毎年毎年、少しずつ行い、土の劣化を防いでいる
折角の知識も、定例会で話す場所も無いし、僕の話など信じてくれない
他所の技術を入れるなら、他所でトマトを売れ!これで、済んでしまう
つまらないけど、まあいいや、話せる人とだけ、情報交換しよう
あとは、黙っていよう・・・・
何の目的で、定例会を行い、皆でぞろぞろ巡回するのだろう?
農業とは、数値だけで制御出来る産業では無いのです
経験と試行錯誤の積み重ねて、そこに技術理論を当てはめて解析し
また新しい試行錯誤を行う、また解析し推論を立てる
推論より、試行錯誤し・・・・
栽培の情報を集め、分析し、推論として理論を組み立てる
試験して繰り返し、理論を実証し、解析技術を上げる
こんな事の繰り返しだから、情報を集めたり
自分の作物に、応用したり、そういったことが必要です
それは、他の産業と変わりは無い
その情報交換と、情報収集、解析などをするのが
定例会の目的だと考えていましたが・・・・
実際はそうでは無いようで、ベテランが自分の経験からアドバイスするか
普及員が技術情報を持ってくる程度ですね
僕の考えているのとは、違ーう!
僕は、普及員にも、こういう現象から、こういう仮説がある
試験所とかに聞いてほしいとか
こういうことが考えられるが、それについての情報が欲しいとか
いつも聞くのだけど、迷惑そうです・・・・
まあ、仕方ない、みないい人ばかりだし、逆らわずに、騒がずに
黙って、聞いていよう・・・・今は僕の出番は無い
秋の味覚
北海道からお取り寄せの鮭・・・・
いつもこの時期に取り寄せます、イクラも切り身もうまいです
そして、高い・・・・
腕がへたくそなのと、包丁が切れなかった・・・・
そのせいか、切り身がぼろぼろになってしまった、けど
バター焼きにして、味噌で味付けして食べました
やっぱり、うまいね~、秋の鮭は欠かせない、必ず一回は取り寄せます
イクラは、筋子からイクラにすると、結構失われるのでもったいないですが
寿司屋じゃ無いから、素人ですからね、それでも、上手になってきました
イクラもご飯にたっぷり載せていただきます・・・・
うまい!
ありがとう、北海道・・・・高かったけど
まあ、ただで、与えられる物にろくな物は無い
ほしい物(情報)
必要な物(情報)
これは、自分で探しに行くか、取りに行く必要があるようだ
だから、僕は積極的に動いている
今まで、もがき過ぎたし、ぶつかりすぎた・・・・
空気を乱し、他の生産者と軋轢を生むような事は、マイナスだから間違っている
自分に必要なネットワークは自分で構築しよう、
同じような目的で協力してくれる仲間を作って行こう
その気の無い人とは、それなりに当たり障り無くやっていこう
今頃になって、そう考えています、俺ってガキだったな~
組合を変えようと、人を変えようとすると無理が出るから、
僕の出番が無いなら無いで、ほっとこう・・・・
自分自身は、目的を持ってどんどん進化していけば良いことだもの
来年はクールな姿勢でいこ・・・・
敵を作らなければ、無敵!これで行きます
秋ですね、急激に最低気温が一桁になりました・・・・
例年なら、10月、下旬の気温です
朝と日中の温度差は約20度・・・・
何だが、体の調節機能が、悲鳴を上げてます・・・・・
摘芯の様子
普通、摘芯は、9月頭に、先端の新芽だけを、手でちびっと、ちぎります
しかし、実際は、9月頭は、まだ、玉伸びが必要です
追肥もすれば灌水もしながら、肥料を減らし、肥料バランスを変えたり、
葉面散布を繰り返し、生殖成長に方向を変えます
すぐには、水も肥料も切りません
いきなり、先端を取っても、脇芽更新と同じで、すぐに元に戻ります
残った肥料も、まだ効いてくるので、脇芽ばかり出てきます
結局、もう一度、取らないと、頭がわさわさと伸びます
なので、僕は、摘心を遅らし、生殖成長に十分に切り替わったあたりで
伸びた先端を、ハサミでばっさりと落とします、ついでに脇芽も取ります
これだと、切る部分も長いので、神経を使いません、もう、ばっさばっさ、切ります
日が当たるからか、切り口から、軟腐が出たこともありません
良いのか、悪いのか?分かりませんが、今の所、こうしています
これだと、台車も要りませんしね
今年は徹底的に調子の狂った桃太郎・・・・
未だ、正確な原因は、つかめていません
レイカが何とか、稼いでくれてますけど
上段も、いまいちです
途中まで、栄養成長で、現在は、窒素欠乏?
硝酸不足のアンモニア過剰? 残念ながら読み切れていません。
花はつくけど、動きを止めてしまう
こういう花が7段目に一斉に出た
同時期のレイカには、出ていないが、レイカにしては、花落ちが多かった
急激に天候が良くなり、気温が上昇したあたりでもあるから
水不足か、高温障害か?同時にアンモニアの障害か? それにしても極端に出た
土壌のアンモニアの樹に与える影響と、体内アンモニア濃度への影響
そんな事が気になったが、そういうことを解説した、本が無くて
そこらあたりは、今後の課題です
僕は、土木工学は大学で学んでいますし、就職してから17年勉強し続けましたが
農業については、この6年トマトについて、局所的な事は学んでますけど
今年、意識したのは、植物の体系的な事を良く知らないと言うこと・・・・
もっと、基本から勉強しないといけないなあ~
そう思って、今季のオフシーズンの課題にする予定です
今年の栽培を振り返って・・・・
ある、人が、もっとデータに基づいた栽培をしなさいと言いました
今、僕が数値のデータを持っているのは
6年間に渡る、土壌成分の分析値のデータ
堆肥を分析したデータ
そのくらいです
それ以外は、栽培の記録、メモ、などのノートだけです
使用している資材の種類は、土壌改良材も含めて30種類以上
それぞれの、成分、機能、使用方法は、記憶しています
ある人が言いました、資材が効くのか効かないのか
自分のハウスで、試験しろと・・・・
出来ますか?
30種類以上の組み合わせ、効果
農業試験場だって、1つの資材、1つの栽培法の検証に何年も使ってる
それでいて、決定的な話は聞かない
彼らは、栽培の結果を出すように栽培してる
農家は違う、失敗しないためにも、常に修正をかけてしまう
資材の性能を最大に引き出す事は、しない・・・・
失敗するまで、使い続けないと、結果はよく分からない
僕が、土壌のアンモニアに敏感なのも
この3年、失敗・・・・何をやっても、このアンモニアに引っ張られた
だから、分かっただけです、失敗と言えるまで、引っ張られたからです
農家が試験場のまねなんて、やれません
では、どうするのか
もう、情報収集です
資材、天候、その他、常に変動域の広い状態で栽培してるから
6年やったって、1度として同じにならない
それでも、傾向を把握し、効果の感じられない資材は、却下しています
どうやって?
もう、5感、そして、他の農家の見学、情報を聞く
そして、推察、推理、そのための、日記、帳簿付けです
データは数値だけでは無く、これらの、文章情報が多いです
農家は、栽培で、生活しています
少しだけ、分けて試験しても、はっきり違いを見極めるほど、差がつきません
たとえば、カルシウム資材についても、土壌でカルシウムが欠乏を出すように
土壌のカルシウムを取り除き、資材を追加しないと欠乏が出るようにして
使用してみないと、効果は分かりません
あるいは、樹の成分を分析し、資材を使用してから
24時間以内にどのくらい増えたかとか、調べないと、結論づけません
それが農家に出来ますか?
それは、メーカの仕事です
農家はまったく手が出ません
それでも、少しは分けて、おおよその動きは見ます
僕の栽培面積はたった25アール、5000本のトマト
あと、来年から、接ぎ木苗を1万5千本生産出来る施設を作り
苗の生産にも乗り出します
これだけで、家族を養って行かねばなりません
僕もハウス群を、4ブロック、2種類の品種を栽培してます
同じ管理をしていても
4ブロックが同じ動きをすることはありません
この違いから、推論を立てますが、
個々の資材より
植物の動きを、推察することに、重きがあります
推論のために、植物の働き、資材の効果をよく勉強し
土壌の状態、植物の状態の推論を立てて、
資材の効果をおおよそ判断します
そこで、1作終われば、結果として、使用量はもっと増やした方が良いとか
もっと、減らした方が良かったとか、組み合わせが違ったとか
出た、結果に対し、おおよその結論を出し、次作に反映します
ところで
ここで、ちゃんと、数値化した、土壌のデータ
これが、正確に使えるのか?
今年の、栽培の結果からの推論は 、
土壌データは単年度では当てにならない、たとえどんなに正確でも・・・・
何故か?
僕の、今年の分析値は、年末、3月ともに、たとえば窒素は2Kgの硝酸値
アンモニアは、1Kg出るか出ないか、簡易分析のアンモニアは、精度が低いですから
そんなもんです
なのに、6月に、簡易の簡易分析、みどり君で、表面5㎝の土の硝酸値を計ったら
10Kgとか25Kgとか、硝酸値が出ました、
灌水パイプの直下、もっと深いところは
いくつも計ってませんが、ずっと低く、2kgとかでした
確かに、3段から6段で、樹が太くなり、玉が伸びませんでしたし
灰色カビが多発し、葉も大きくデローンと伸びました
そのとき、追肥は、標準の半分以下です
その後も、そんな小康状態が続き
やっと、数値が出なくなって、欠乏になったのは、8月後半・・・・
追肥は、樹を見ながら、注意して、追肥を行い、過剰状態は避けられましたけど
追肥と、樹の必要量から、逆算すると、硝酸で15Kg程度は不足してるので
それ以上が、土壌から出てきたことになります
これが、もう、最後に堆肥を投入してから4年!
毎年、追肥と逆算すると、4年で80~100Kg程度の窒素が
湧いて出てきたことになります
リン酸と、カルシウムは、投入後2年でマックスの状態
堆肥由来と思われる成分量として
約150Kgと約300Kgが分析で出てきました
なのに、硝酸だけは、じわじわと毎年、20~25Kg程度が
出てきます
これは、毎年の年末の分析値に反映されていないのです!
気温の上昇とともに出現する数値です
あとカリ値で言えることは
2回平均50Kg、普及所の分析でも60Kg程度検出したので
元肥に入れませんでした
同様に30Kgしか検出しなかったブロックには、カリを
硫酸カリで10Kg、珪酸カリで10Kg、それぞれ、ショートとロングの肥効で
元肥として追肥しました・・・・・結果として
元肥で投入した所には、葉先枯れなどの欠乏は出ず
元肥に入れて無いところは、今年始めて欠乏状態の葉先枯れが出ました
数値上は、どの圃場も50Kgのカリ値にそろえたのです・・・・
しかし、結果はそろわない
これとて、土壌に欠乏してるのか、あるいは、アンモニアと拮抗したのか?
これはもう推測です、同じ50Kgの数値でも、結果は同じにならない・・・・
これは、経験則として、土壌にあっても、少しは、珪酸カリなど
ク溶性の物を入れといた方が安全だったと考えています
もちろん、欠乏の兆候が出たときは、硫酸カリ、重炭酸カリ、PK液肥などで
カリを追肥しました、塩化カリは塩分値が上がるので使用しません
それでも、葉先枯れが止まらず、葉面散布を繰り返しても
完全には止まりませんでした
なので、アンモニア?それか、何らかの他の、カリの吸収阻害も推測出来ます。
土壌改良資材は毎年、粘土、腐植、炭など土壌炭素率を上げ
土壌CECを上げる努力をしてきました、おかげで最初10だった値が今は20
最終的に30まで上げるつもりです
これにより、微生物活性力も上がってきました
これは樹の成長と、根の張り具合を見れば分かります
窒素、リン酸、カリ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガンと塩分量
これは毎年計って、追肥します
後、ホウ素、イオウ、微量要素は計っていませんが、必要量は計算し投入します
これらの数値は、毎年、おおよそそろえます
それでも、完熟堆肥と言われた堆肥からのアンモニアは、ゴーストのように出ました
まさに、暑い季節になると出現する、ゴースト窒素です
これらは、単年度の分析ではつかめません
簡易分析でも、何年も継続し、なおかつ、投入物の記録と照らし合わせて
推理しています、そこからあぶり出したのがゴースト窒素であり
カリも、数値よりも、経験則で、元肥に入れろです
なので、簡易分析でも、毎年毎回何度も同じ人間が同じ方法で行い
絶対値が合っていなくても、投入物と合わせながら、何年も眺めて行けば
ほぼ、データの流れは、安定すると言えます
分析、推測は農家が自ら、行うのが1番だと思います
土に対する思い入れ、長年、自分の土につきあっていると言うこと
土は設備だと言うこと・・・・
それでも、土作りに必要な有機物、微量要素の投入には、技術が必要だと
思いますけどね・・・・僕はこれは、僕の技術ブレーンに頼ってますけど・・・・
この技術ブレーンの選択を間違えるとひどい目にあいます
僕の堆肥も買って来たときは、それを作った会社は、この堆肥は最高と言ったから
初心者の僕は期待して投入しましたから・・・・
でも、結果に対しては、責任を取りません、言いがかりだと言います
もう、近寄りもしません
今の技術ブレーンに出会わなかったら、もう、確実に
倒産してましたね・・・・行き詰まったと思います
いや、行き詰まってますけど、改良を重ね、やっと光が差して来ただけ
そうは言っても
今でも、分からない事だらけで、言ってることがあってるのかどうかも・・・・
また変わってきますからね・・・・、この勉強は農業を続ける間はずっと続きます
僕の払った勉強代は軽く800万円です・・・・
これは、ゴースト窒素が出なければ得られたであろう収入と
この4年の実際の収入の差額です、だから、金額はおおよそですけどね
もう、だめだ・・って、うちひしがれること何十回
良く耐えた・・・・これも家族の支えがあってですよね、感謝ですよ
ほんとに馬鹿です、極端な事してきたからこそ、得た物です
僕の料理は適当です
自由気ままに、ある材料で、好きな物を料理するのが好きです
元来、僕は適当な人間なのです
トマトに関しては、生きるか死ぬか・・・・位まで追い詰められたから
必死になりました
今年後半、ほぼ、自分の予測通りにトマトが動き出したので
やっと、少し光が差してきました
感謝です、いろいろに、感謝します・・・・
こんな感じで
ネットに出せないノウハウもありますが
話せることは話して行きます
もし、理論的におかしいところがありましたら
指摘して下さい・・・・それにより、技術が進化します
”信頼”あくまで信頼出来る農家同士で、栽培情報、資材情報を交流し
栽培技術、そして経営技術、それをお互いに高め合える関係を作って行きたい
そんな農家の友達、もっと増えると良いなあ~
そんな訳で、近隣のトマト産地には良く出かけますので
皆さん、よろしくお願いしますね。
この話はどんどん続きます・・・・・・・